スペック早見表

飽和蒸気表 早見表(ゲージ圧・温度から引く)

飽和蒸気の温度は圧力だけで決まります。ゲージ圧0.5MPaなら158.92℃、1.0MPaなら184.12℃。国際水・蒸気性質協会(IAPWS)の工業用の式IAPWS-IF97で計算した、ゲージ圧から引く表(0〜2.0MPa)と温度から引く表(0.01〜370℃)です。

♨️ 飽和蒸気 判断即答ボックス

0.5MPa(ゲージ)の蒸気は何℃?158.92℃絶対圧0.6013MPa
1.0MPa(ゲージ)の蒸気は何℃?184.12℃潜熱1999.3kJ/kg
大気圧で沸騰する温度は?99.97℃潜熱2256.5kJ/kg
150℃の蒸気が欲しい。圧力は?ゲージ圧 約0.37MPa絶対圧0.4761MPa
0.5MPaGの蒸気1kgの体積は?0.3149m³大気圧なら1.673m³
圧力を上げると潜熱は?減る0→2.0MPaGで2256.5→1879.2kJ/kg
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表1: ゲージ圧から引く飽和蒸気表(0〜2.0MPa)

ゲージ圧
MPa
絶対圧
MPa
飽和温度
℃
飽和蒸気の
比体積 m³/kg
飽和水の
比エンタルピー
kJ/kg
飽和蒸気の
比エンタルピー
kJ/kg
蒸発潜熱
kJ/kg
0.00.101399.971.673419.02675.52256.5
0.10.2013120.420.8803505.62706.52201.0
0.20.3013133.680.6033562.12725.12163.0
0.30.4013143.730.4610605.22738.22133.0
0.40.5013151.940.3739640.62748.22107.6
0.50.6013158.920.3149670.92756.22085.4
0.60.7013165.030.2723697.52762.82065.4
0.70.8013170.480.2400721.32768.42047.1
0.80.9013175.420.2146743.02773.12030.1
0.91.0013179.940.1941762.92777.22014.2
1.01.1013184.120.1772781.42780.71999.3
1.11.2013188.010.1631798.72783.81985.1
1.21.3013191.660.1510815.02786.51971.6
1.31.4013195.090.1406830.32788.91958.6
1.41.5013198.340.1316844.92791.01946.1
1.51.6013201.420.1236858.82792.91934.1
1.61.7013204.350.1166872.12794.61922.5
1.71.8013207.160.1103884.82796.01911.2
1.81.9013209.840.1046897.02797.31900.3
1.92.0013212.420.09952908.82798.41889.6
2.02.1013214.900.09488920.12799.41879.2

絶対圧はゲージ圧+0.101325MPa(標準大気圧)として計算しています。実際の大気圧は天候や標高で変わるため、厳密に引くときは現地の大気圧を足した絶対圧で表2または計算式を使ってください。蒸発潜熱=飽和蒸気の比エンタルピー−飽和水の比エンタルピーで、丸める前の値で引いているため、表の2つの値の差と0.1ずれることがあります。

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表2: 温度から引く飽和蒸気表(0.01〜370℃)

温度
℃
飽和圧力
MPa(絶対圧)
飽和水の
比体積 m³/kg
飽和蒸気の
比体積 m³/kg
飽和水の
比エンタルピー
kJ/kg
飽和蒸気の
比エンタルピー
kJ/kg
蒸発潜熱
kJ/kg
0.01
三重点
0.00061170.0010002206.00.02500.92500.9
100.0012280.0010003106.342.02519.22477.2
200.0023390.001001857.7683.92537.52453.5
300.0042470.001004432.88125.72555.62429.8
400.0073840.001007919.52167.52573.52406.0
500.012350.001012112.03209.32591.32382.0
600.019950.00101717.668251.22608.82357.7
700.031200.00102285.040293.02626.12333.1
800.047410.00102903.405334.92643.02308.1
900.070180.00103592.359377.02659.52282.6
1000.10140.00104351.672419.12675.62256.5
1100.14340.00105161.209461.42691.12229.7
1200.19870.00106030.8913503.82705.92202.1
1300.27030.00106970.6681546.42720.12173.7
1400.36150.00107980.5085589.22733.42144.2
1500.47610.00109050.3925632.32745.92113.7
1600.61810.00110200.3068675.62757.42081.9
1700.79210.00111430.2426719.22767.92048.7
1801.0030.00112740.1939763.22777.22014.0
1901.2550.00114140.1564807.62785.31977.7
2001.5550.00115650.1272852.42792.11939.7
2202.3190.00119020.08610943.62801.11857.4
2403.3470.00122950.059711037.52803.11765.5
2604.6920.00127610.042181134.82796.61661.8
2806.4160.00133280.030151236.72779.81543.2
3008.5880.00140420.021661344.82749.61404.8
32011.280.00149910.015481462.12700.71238.6
34014.600.00163750.010781594.42622.11027.6
36018.670.00189450.0069451761.52481.0719.5
37021.040.00222210.0049461892.62333.5440.9

圧力はすべて絶対圧です(ゲージ圧にするには0.101325MPaを引きます)。0.01℃は水の三重点です。比エンタルピーは、三重点の飽和水の内部エネルギーとエントロピーを0とする取り決め(IAPWS-IF97 Eq.(8))を基準にしていて、0.01℃の飽和水の比エンタルピー自体はほぼ0(0.000612kJ/kg)です。360℃・370℃は臨界点(373.946℃・22.064MPa)の近くで、飽和水と飽和蒸気の差が小さくなり、潜熱が急に減ります。

使い方

  • 圧力計の読みから温度を知る — 蒸気配管の圧力計はふつうゲージ圧です。表1のゲージ圧の行を横に読みます(例: 0.5MPa → 158.92℃)。
  • 温度から必要な圧力を知る — 表2で温度の行を引き、飽和圧力(絶対圧)から0.101325MPaを引くとゲージ圧です(例: 150℃ → 0.4761MPa、ゲージ圧で約0.37MPa)。
  • 必要な蒸気量の目安をつける — 加熱に使われるのは主に潜熱です。蒸気量(kg/h)≒必要な熱量(kJ/h)÷潜熱(kJ/kg)。例: 100kW(=360,000kJ/h)を0.5MPaGの蒸気でまかなうなら、360,000÷2085.4≒173kg/h(ドレンを飽和水のまま出す場合の計算値)。
  • 配管・機器の容積を考える — 飽和蒸気の比体積は1kgの蒸気が占める体積です。大気圧では1.673m³/kgですが、0.5MPaGでは0.3149m³/kgまで小さくなります。

飽和蒸気表の読み方(原理)

  • 飽和 — 水と蒸気が同じ温度・圧力で共存している状態です。このとき圧力が決まれば温度は1つに決まります(圧力を上げると沸点が上がる)。
  • 比エンタルピー — 1kgあたりのエネルギーを基準点からの差で表した値です。基準は、三重点(0.01℃)の飽和水の内部エネルギーとエントロピーを0とする国際的な取り決めです。比べるときは同じ基準の表どうしで差をとります。
  • 蒸発潜熱 — 飽和水を同じ圧力のまま飽和蒸気にするのに要る熱量です。圧力が高いほど小さくなり(大気圧で2256.5kJ/kg、2.0MPaGで1879.2kJ/kg)、臨界点で0になります。
  • 過熱蒸気・湿り蒸気は扱っていません — 過熱蒸気は温度と圧力の両方で値が変わり、湿り蒸気は乾き度で値が変わります。このページは乾き度1の飽和蒸気と飽和水の値だけです。

間違えやすいポイント

  • ゲージ圧の値で表2を引く — 表2の圧力は絶対圧です。ゲージ圧0.5MPaを絶対圧0.5MPaと取り違えると、158.92℃のはずが151.84℃になり、約7℃低く読みます。
  • kgf/cm²の圧力計をそのまま読む — 古い圧力計の単位がkgf/cm²なら、MPaに換算してから表を引きます(圧力換算の早見表)。
  • 過熱蒸気にこの表を使う — 過熱器を通った蒸気など、同じ圧力の飽和温度より高い温度の蒸気(過熱蒸気)には、この表の値は使えません。
  • 潜熱と全熱(飽和蒸気の比エンタルピー)を取り違える — 0.5MPaGの飽和蒸気の比エンタルピーは2756.2kJ/kgですが、飽和水のドレンとして出ていく場合に使えるのは潜熱の2085.4kJ/kgです。

よくある質問

Q1. 0.5MPaの蒸気の温度は何℃?

A. ゲージ圧0.5MPa(絶対圧0.6013MPa)なら158.92℃です。絶対圧0.5MPaなら151.84℃です。

Q2. ゲージ圧と絶対圧の違いは?

A. 絶対圧=ゲージ圧+大気圧です。このページでは標準大気圧0.101325MPaを足しています。蒸気表の圧力は絶対圧です。

Q3. 蒸発潜熱とは?

A. 飽和水を同じ圧力のまま飽和蒸気にするのに要る熱量です。大気圧で2256.5kJ/kg、0.5MPaGで2085.4kJ/kgです。

Q4. 圧力を上げると潜熱が減るのはなぜ?

A. 臨界点(373.946℃・22.064MPa)に近づくほど水と蒸気の差が小さくなり、臨界点で0になるためです。370℃では440.9kJ/kgです。

Q5. 過熱蒸気の値も載っている?

A. 載っていません。飽和蒸気と飽和水だけです。過熱蒸気は温度と圧力の両方で値が変わります。

Q6. 比エンタルピーの0はどこ?

A. 三重点(0.01℃)の飽和水の内部エネルギーとエントロピーを0とする取り決めです。0.01℃の飽和水の比エンタルピーはほぼ0です。

Q7. 飽和蒸気1kgの体積は?

A. 大気圧で1.673m³、0.5MPaGで0.3149m³、1.0MPaGで0.1772m³です。

Q8. 古い蒸気表と小数点以下の値が違うのはなぜ?

A. IAPWS-IF97は1967年の工業用の式(IFC-67)を置き換えたもので、式が違うため下の桁が異なることがあります。

関連する早見表

出典・参考

  • IAPWS R7-97(2012) Revised Release on the IAPWS Industrial Formulation 1997 for the Thermodynamic Properties of Water and Steam(IAPWS-IF97) — 国際水・蒸気性質協会(IAPWS)、2007年8月ルツェルン会議で承認、2012年に編集上の修正。Eq.(1)〜(4)(定数・臨界点)、5.1節 Eq.(7)・Table 2〜5(Region 1: 液)、6.1節 Eq.(15)〜(17)・Table 10〜15(Region 2: 蒸気)、7節 Eq.(28)・Table 30〜33(Region 3: 臨界点付近)、8節 Eq.(29)〜(31)・Table 34〜36(Region 4: 飽和線)、Eq.(8)〜(10)(三重点と基準)、10.2節(飽和線上の計算方法)、Table 44 — iapws.org 公開PDF

※ 表の値は、IAPWS-IF97の式を当サイトがプログラム(倍精度)で計算した値です。計算の前に、文書に載っている検証用の計算値(Table 5・15・33・35・36と三重点・臨界点の値、計63点)と9桁で一致することを確認しています。

※ 飽和温度はEq.(31)、飽和圧力はEq.(30)で求めています。350℃以下とゲージ圧の表は、その温度・圧力での液(Region 1)と蒸気(Region 2)の式の値です。360℃・370℃は、Eq.(30)の飽和圧力になる液側・蒸気側の密度をRegion 3の式(Eq.(28))から反復計算で求めた値です(IF97 10.2節で飽和線上の整合性を調べた方法と同じ)。370℃の値は、IF97が推定不確かさを圧力の割合で示している臨界点近くの領域(12節 Fig.3の、比体積0.0019〜0.0069m³/kg・30MPa以下の三角形)にかかります。

※ 丸め(四捨五入): 圧力は表1の絶対圧が小数第4位・表2が有効数字4桁、飽和温度は小数第2位、飽和水の比体積は有効数字5桁、飽和蒸気の比体積は有効数字4桁、比エンタルピー・潜熱は小数第1位です。

※ 本ページの数値は2026年10月時点で確認した出典にもとづきます。改定されることがあるため、最新の原典を確認してください。

※ 本ページは蒸気の物性値を引くための早見表です。ボイラー・圧力容器・配管の設計や運転の判断は、原典と有資格者の確認のうえで行ってください。

※ 本ページの表・数値は、上記の出典をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関・団体が作成したものではありません。

最終更新: 2026-10-07