スペック早見表

ざぐり・ボルト穴径早見表|キャップボルトの深ざぐり寸法(JIS B 1001)

ボルトの通し穴と沈め穴の寸法一覧。JIS B 1001のボルト穴径(1級〜4級・M3〜M24)・面取りe・黒皮ざぐり径と、六角穴付きボルト(キャップボルト)用の深ざぐり径・深さ(M6=φ11×深さ6.5、M8=φ14×深さ8.6など)を収録。図面指示と穴あけ加工の確認に。

🕳️ ざぐり・ボルト穴 即答ボックス

M6 通し穴φ6.6 (2級)一般機械は2級が定番
M6 深ざぐりφ11 × 深さ6.5キャップボルト頭部用
M8 深ざぐりφ14 × 深さ8.6通し穴はφ9(2級)
M10 深ざぐりφ17.5 × 深さ10.8通し穴はφ11(2級)
深さの根拠頭高さk(=呼び径)+余裕M6頭高6mm→深6.5mm
黒皮ざぐり深さ黒皮がとれる程度JIS B 1001の規定

このページについて

ボルトで部品を締結するときの「相手側の穴」の寸法をまとめたページです。通し穴(ボルト穴径)と面取り・黒皮ざぐりはJIS B 1001:1985の規定値キャップボルト用の深ざぐり(沈め穴)は旧JIS B 1176附属の参考値に由来する慣用値(工具・部品メーカー各社の技術資料に共通して掲載される値)です。図面に寸法指定がある場合はそちらが最優先です。

表1: ボルト穴径・面取り・黒皮ざぐり(JIS B 1001:1985)

穴径の級は穴の大きさ(ボルトとのすきま)の区分です。一般機械は2級が定番。面取りeは必要に応じて施します。ざぐり径D'は座面の黒皮を取るための径で、深さは「黒皮がとれる程度」と規定されています。

よく使う:
ねじの呼び1級
(mm)
2級
(mm)
3級
(mm)
4級
(mm)
面取り e
(mm)
黒皮ざぐり径 D'
(mm)
M33.23.43.60.39
M44.34.54.85.50.311
M55.35.55.86.50.313
M66.46.677.80.315
M88.4910100.620
M1010.51112130.624
M121313.514.5151.128
M141515.516.5171.132
M161717.518.5201.135
M18192021221.139
M20212224251.243
M22232426271.246
M24252628291.750

表2: 六角穴付きボルト用 深ざぐり(沈め穴)の慣用寸法

キャップボルトの頭部(頭部径dk≒1.5d・頭部高さk=d)を沈めるための寸法。径・深さとも慣用値(旧JIS B 1176附属の参考値に由来し、各社技術資料に共通)で、図面に指定があればそちらが優先です。通し穴は表1の2級を併記します。

ねじの呼び通し穴(2級)
(mm)
深ざぐり径
(mm)
深ざぐり深さ
(mm)
参考: 頭部径dk / 頭高さk
(mm)
M33.46.53.35.5 / 3
M44.584.47 / 4
M55.59.55.48.5 / 5
M66.6116.510 / 6
M89148.613 / 8
M101117.510.816 / 10
M1213.5201318 / 12
M1415.52315.221 / 14
M1617.52617.524 / 16
M18202919.527 / 18
M20223221.530 / 20
M22243523.533 / 22
M24263925.536 / 24

※ 深さは「頭が座面と面一以下に沈む最小限+余裕」の値です。ばね座金・平座金を併用する場合はその厚さ分を追加します。頭部寸法dk・kはJIS B 1176(六角穴付きボルト)の並目呼び系列の値です。

よくある間違い

  • 深ざぐり径を頭部径と同じにする — dk(M6で10mm)ぴったりでは工具も頭も入りません。慣用値(M6でφ11)は工具径と頭の逃げを見込んだ寸法です。
  • 深さを頭高さと同寸にする — k=6mmに対し深さ6mmでは頭が面一から出ることがあります(座面の粗さ・公差のため)。慣用値は+0.5mm前後の余裕込みです。
  • 座金併用を忘れる — ばね座金・平座金を入れる設計なのに深さがボルト頭分しかない、は組立時に発覚する定番ミスです。
  • 級の取り違え — 位置決め精度が必要な箇所に3級・4級の大穴を使うと、ボルトが位置を決めてくれずガタになります(そもそも位置決めはピンの仕事です)。
  • 皿穴と深ざぐりの混同 — 皿ボルト用は90度の円すい穴(皿もみ)で、円筒形の深ざぐりとは別加工・別記号です。
  • 黒皮ざぐりに深さ指示を入れる — JIS B 1001の黒皮ざぐりは「黒皮がとれる程度」であり、寸法で管理する深ざぐりとは目的が違います。

ボルト穴・ざぐりのしくみ

ボルトの通し穴が呼び径よりわずかに大きいのは、部品の加工誤差・組立誤差を吸収して「必ず組める」ようにするためです。すきまが小さいほど見た目と位置は決まりますが、複数本のボルト穴のピッチ誤差を吸収できなくなります。JIS B 1001の1〜4級は、この「精度と組立性のトレードオフ」を段階化したもので、一般機械では2級、精密位置決めでは1級+リーマボルトやピン併用、鋳物・建築金物では3〜4級という使い分けが実務の相場です。

深ざぐり(沈め穴)は、六角穴付きボルトの頭を部材表面から沈めて、干渉物のないフラットな面を作るための穴です。寸法の出どころはボルト頭部の規格寸法(JIS B 1176: 頭部径dk≒1.5d、頭部高さk=d)で、これに工具逃げと沈み代を加えた慣用値が業界共通で使われています。現行のJIS B 1001本文には深ざぐりの規定がなく、旧B 1176附属の参考表に由来する値が各社資料に引き継がれている——という経緯なので、「JISの規定値」ではなく「JIS由来の慣用値」と理解しておくのが正確です。

図面指示では、ざぐりは座ぐり記号(⌴)+径×深さで表します。2016年以降のJIS製図では穴指示記号(⌀・⌴・⌵)の使い方がJIS B 0001に整理されています。加工側は、通し穴→深ざぐりの順で同軸に加工し、エンドミルまたは沈めフライス(カウンターボア)を使うのが標準です。

よくある質問

Q1. ボルト穴は何級を使えばいい?

A. 一般の機械部品では2級(M6=6.6、M8=9、M10=11)が最も広く使われます。1級は位置精度が必要な精密用途、3級・4級は組立性優先(現合合わせ・鋳物・建築金物など)の大きめの穴です。図面に指定があればそれが最優先で、指定がない社内標準の多くも2級相当です。

Q2. 「ざぐり」と「深ざぐり」の違いは?

A. ざぐり(黒皮ざぐり)は、鋳肌や黒皮を削って座面を平らにするための浅い加工で、深さは黒皮が取れる程度とJIS B 1001に規定されています。深ざぐり(沈めざぐり)は六角穴付きボルトなどの頭部を部材の中に沈めるための深い穴で、径・深さともボルト頭部の寸法から決まります。図面記号も別です。

Q3. 深ざぐりの深さはどう決まっている?

A. 六角穴付きボルトの頭部高さkは呼び径dと同じ(M6なら頭高さ6mm)なので、頭を完全に沈めるため頭高さ+0.5mm前後の余裕を見た値が慣用値になっています(M6=6.5、M8=8.6、M10=10.8など)。頭を面一以下に確実に沈めたい場合や、ばね座金を併用する場合は、その分深さを追加します。

Q4. M8のキリ穴がφ9なのはなぜ? M6はφ6.6なのに。

A. JIS B 1001の2級の値がそうなっているためです。ボルト穴径の系列は段階的に決められており、M8の2級は9mm、M10の2級は11mmと切りのよい値になっています。ドリルの在庫サイズとしても定番です。

Q5. 皿ボルト用の皿穴(皿もみ)の寸法は?

A. 皿小ねじ・皿ボルトの頭部は90度円すいで、皿穴は頭部径より少し大きい径で90度の面取りを入れます。必要な皿穴径はねじの種類と頭部形状の規格で変わるため、本ページでは扱いません。使用するねじの頭部径(dk)をJIS B 1111等で確認し、dkよりわずかに大きい皿もみ径を指示してください。

Q6. 通し穴の面取りはどのくらい入れる?

A. JIS B 1001に面取りeの規定があり、M3〜M7で0.3mm、M8〜M10で0.6mm、M12〜M18で1.1mm、M20〜M22で1.2mmです(必要に応じて行う)。バリ取りとボルトの首下R逃げを兼ねます。

関連する早見表

出典・参考

  • JIS B 1001:1985 — ボルト穴径及びざぐり径(穴径1〜4級・面取りe・ざぐり径D'・「ざぐりの深さは黒皮がとれる程度」)
  • JIS B 1176 — 六角穴付きボルト(頭部径dk・頭部高さk。深ざぐり寸法は旧規格附属の参考値に由来する慣用値)

※ 深ざぐりの径・深さは規格の規定値ではなく慣用値です。図面・社内標準に指定がある場合はそちらに従ってください。座金併用時は深さの追加が必要です。

最終更新: 2026-07-28