スペック早見表

採光・換気の有効面積 早見表(居室の割合・採光補正係数)

住宅の居室は、採光に有効な部分の面積が床面積の1/7以上(床面で50ルックス以上の照明設備で1/10以上)、換気に有効な部分の面積が床面積の1/20以上です。採光に有効な面積は開口部の面積×採光補正係数で、係数は用途地域ごとの式(住居系はd/h×6.0−1.4、上限3.0)で計算します。

🪟 採光・換気 判断即答ボックス

住宅の居室の採光は?床面積の1/7以上床面で50lx以上の照明設備なら1/10
換気のための開口部は?床面積の1/20以上換気設備を設ければ不要
幼稚園〜高校の教室は?床面積の1/5以上照明設備等の措置で1/7(換気設備のある音楽・視聴覚教室は1/10)
住居系で d/h=0.5 なら?採光補正係数 1.66.0×0.5−1.4
採光補正係数の上限は?3.0天窓は×3.0、幅90cm以上の縁側の外は×0.7
道に面した開口部の係数は?1.0未満なら1.0道の反対側の境界線までをdとする
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表1: 居室の種類ごとの採光の割合(令第19条第3項・告示1800号)

居室の種類採光に有効な部分の面積
床面積に対して
照明設備等の措置をした場合
住宅の居住のための居室1/7以上1/10以上: 床面において50ルックス以上の照度を確保できる照明設備を設置
幼稚園の教室、幼保連携型認定こども園の教室・保育室、保育所の保育室1/5以上1/7以上: 床面において200ルックス以上の照度を確保できる照明設備を設置
小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校の教室1/5以上1/7以上: 床面から50cmの水平面で200ルックス以上の照明設備+採光に有効な部分のうち床面から50cm以上の部分が床面積の1/7以上
同 音楽教室・視聴覚教室(令第20条の2の換気設備あり)1/5以上1/10以上: 床面から50cmの水平面で200ルックス以上の照明設備
病院・診療所の病室1/7以上告示に緩和の規定なし
寄宿舎の寝室、下宿の宿泊室1/7以上
児童福祉施設等の寝室(入所者用)、児童福祉施設等(保育所を除く)の入所者・通所者の保育・訓練・日常生活に必要な便宜の供与などに使う居室1/7以上
上記(幼稚園〜中等教育学校)以外の学校の教室1/10以上—
病院・診療所・児童福祉施設等の、入院患者・入所者の談話・娯楽などに使う居室1/10以上

※ 建築基準法第28条第1項・同施行令第19条第3項の表と、同項ただし書にもとづく昭和55年建設省告示第1800号(令和5年国土交通省告示第86号による改正後)。「児童福祉施設等」は令第19条第1項に列挙された施設(児童福祉施設(幼保連携型認定こども園を除く)、老人福祉施設、有料老人ホーム、障害者支援施設など)です。住宅の50ルックスについて、国土交通省は意見募集の結果で、原則として居室の床面全てで50ルックス以上が必要との考え方を示しています。採光の規定がかかるのは表の居室だけで、事務所・店舗などの居室にはこの割合の規定はありません。

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表2: 採光補正係数の式(令第20条第2項)

用途地域算定値道に面する開口部道に面しない開口部
住居系
第一種・第二種低層住居専用、第一種・第二種中高層住居専用、第一種・第二種住居、準住居、田園住居
d/h×6.0−1.4算定値が1.0未満なら1.0水平距離7m以上で算定値1.0未満なら1.0/7m未満で負なら0
工業系
準工業、工業、工業専用
d/h×8.0−1.0水平距離5m以上で1.0未満なら1.0/5m未満で負なら0
商業系・無指定
近隣商業、商業、用途地域の指定のない区域
d/h×10−1.0水平距離4m以上で1.0未満なら1.0/4m未満で負なら0

※ 共通: 天窓は×3.0、外側に幅90cm以上の縁側(ぬれ縁を除く)などがある開口部は×0.7。採光補正係数は3.0が上限です。d/h(採光関係比率)は、開口部の直上にある建築物の各部分から隣地境界線(道に面する場合は道の反対側の境界線、公園・広場・川などに面する場合はその幅の1/2だけ外側の線)又は同じ敷地の他の建築物・当該建築物の他の部分の対向部までの水平距離dを、その部分から開口部の中心までの垂直距離hで割った値のうち最も小さい値です。半透明のひさしなど採光上支障のないひさしは除きます。

表3: d/h → 採光補正係数の算定値

d/h住居系
6.0×d/h−1.4
工業系
8.0×d/h−1.0
商業系・無指定
10×d/h−1.0
0.05−1.1−0.6−0.5
0.1−0.8−0.20.0
0.15−0.50.20.5
0.2−0.20.61.0
0.250.11.01.5
0.30.41.42.0
0.350.71.82.5
0.41.02.23.0
0.451.32.63.0(3.5)
0.51.63.03.0(4.0)
0.551.93.0(3.4)3.0(4.5)
0.62.23.0(3.8)3.0(5.0)
0.652.53.0(4.2)3.0(5.5)
0.72.83.0(4.6)3.0(6.0)
0.753.0(3.1)3.0(5.0)3.0(6.5)
0.83.0(3.4)3.0(5.4)3.0(7.0)

※ 令第20条第2項の式で当サイトが計算(丸めなし)。3.0を超える算定値は上限の3.0(かっこ内は算定値)。1.0未満の値はそのまま使うとは限りません: 道に面する開口部と、道に面しない開口部で水平距離が7m(工業系5m・商業系4m)以上のものは1.0、道に面しない開口部で水平距離がそれ未満のものは負なら0です(表2)。

用途地域算定値が0になるd/h1.0になるd/h3.0(上限)になるd/h
住居系約0.2330.4約0.733
工業系0.1250.250.5
商業系・無指定0.10.20.4

表4: 床面積 → 必要な有効面積(m²)

居室の床面積(m²)採光 1/5採光 1/7採光 1/10換気 1/20
51.000.720.500.25
61.200.860.600.30
81.601.150.800.40
102.001.431.000.50
122.401.721.200.60
132.601.861.300.65
153.002.151.500.75
163.202.291.600.80
204.002.862.001.00
255.003.582.501.25
306.004.293.001.50
408.005.724.002.00
5010.007.155.002.50
6012.008.586.003.00
6412.809.156.403.20
8016.0011.438.004.00
10020.0014.2910.005.00

※ 床面積×割合を当サイトが計算し、0.01m²未満を切り上げ。採光は「採光に有効な部分の面積」(開口部の面積×採光補正係数の合計)、換気は「換気に有効な部分の面積」(窓などの開口部のうち換気に有効な部分)と比べます。換気の1/20は、令第20条の2の技術的基準に従って換気設備を設けた場合は不要です(法第28条第2項ただし書)。

表5: 採光に有効な部分の面積の計算例

条件d÷h=d/h算定値採光補正係数開口部の面積(m²)有効面積(m²)1/7で足りる床面積(m²)
住居系・道に面しない・普通の窓1.0÷2.0=0.51.61.62.03.222.4
住居系・道に面しない・水平距離0.5m0.5÷4.0=0.125−0.650.02.00.00.0
住居系・道に面する(道の反対側の境界線まで4m)4.0÷5.0=0.83.43.02.06.042.0
住居系・道に面しない・天窓1.0÷2.0=0.51.63.01.03.021.0
住居系・幅90cm以上の縁側の外1.0÷2.0=0.51.61.122.02.2415.68
商業系・道に面しない・水平距離1m1.0÷4.0=0.251.51.52.03.021.0

※ d・hの単位はm。令第20条の式で当サイトが計算(丸めなし)。2行目は道に面さず水平距離0.5m(7m未満)で算定値が負なので0、3行目は上限3.0、4行目は1.6×3.0=4.8が上限3.0、5行目は1.6×0.7です。居室に開口部が複数あるときは、開口部ごとの有効面積を合計します。

緩和・特例

  • 採光の規定がかからない居室(法第28条第1項ただし書) — 地階・地下工作物内の居室など、温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室。例は旧建設省の通知(平成7年 住指発第153号)に挙げられています(手術室、エックス線撮影室、暗室など)。
  • ふすま・障子で仕切られた2室(法第28条第4項) — 随時開放できるもので仕切られた2室は、採光・換気の規定では1室とみなします。
  • 近隣商業地域・商業地域の住宅(平成15年国土交通省告示第303号第三号) — 開口部のある壁で区画された同じ住戸の2居室で、一方の居室の開口部の有効面積が2室の床面積の合計の1/7以上なら、他方の居室の壁の開口部の有効面積は開口部の面積そのものとします。
  • 特定行政庁の規則による特例(同告示第一号・第二号) — 特定行政庁が規則で指定した区域では、令第20条第2項のうち特定行政庁が指定する号の式を使えます。一体的に利用する2以上の居室で特定行政庁が認めるものは、全体の床面積に対する割合で判定できます(令第111条第1項第1号・第116条の2第1項第1号の採光に有効な部分の面積の計算には第二号を使いません)。

使い方

  1. 表1で居室の割合を決めます(住宅の居室なら1/7)。表4で必要な有効面積を引きます(床面積10m²なら1.43m²)。
  2. 開口部ごとにd(水平距離)とh(垂直距離)を測り、d/hの最小値から表2・表3で採光補正係数を出します。
  3. 開口部の面積×採光補正係数を合計し、必要な有効面積以上かを確かめます。例: 住居系でd=1.0m・h=2.0mなら係数1.6、窓2.0m²で有効3.2m²、住宅の居室なら床面積22.4m²まで足ります。

※ 本ページは条文・告示の数値と式を引くための早見表です。採光・換気の計算と法令適合の判断は、原典を確認し、建築士など有資格者と所管の特定行政庁・確認検査機関の確認のうえで行ってください。特定行政庁の規則による特例の有無は、所管の特定行政庁で確かめてください。

間違えやすいポイント

  • 窓の面積をそのまま採光面積にする — 採光に有効な部分の面積は、開口部の面積に採光補正係数を掛けた値です。係数は0になることも3.0になることもあります。
  • hを窓の下端や床から測る — hは、直上の建築物の部分から開口部の中心までの垂直距離です。
  • 道に面する窓のdを敷地境界までにする — 道に面する場合のdは道の反対側の境界線までです。
  • 天窓・縁側で3.0を超える — 天窓の×3.0・縁側の×0.7をした後も、上限は3.0です。

採光補正係数の考え方

採光補正係数は、開口部の上にある建物の部分(軒・上階など)と、隣地境界線などまでの距離の比d/hで決まります。dが大きい(前が開けている)ほど、また、hが小さい(開口部の中心より上に立ち上がる建物の部分が低い)ほど、d/hが大きくなり係数が大きくなります。式は用途地域の区分ごとに異なり、同じd/hでも住居系(6.0×d/h−1.4)より工業系(8.0×d/h−1.0)、商業系・無指定(10×d/h−1.0)の方が大きくなります。

よくある質問

Q1. 住宅の採光は床面積の何分の1?

A. 1/7以上です。床面で50ルックス以上の照明設備を設置した居室は1/10以上で足ります。

Q2. 採光補正係数の計算式は?

A. 住居系6.0×d/h−1.4、工業系8.0×d/h−1.0、商業系・無指定10×d/h−1.0で、上限は3.0です。

Q3. 採光補正係数がマイナスになったら?

A. 道に面さず水平距離が7m(工業系5m・商業系4m)未満なら0、道に面するか水平距離がそれ以上なら1.0です。

Q4. 換気に必要な窓の大きさは?

A. 換気に有効な部分が床面積の1/20以上です(10m²なら0.5m²)。換気設備を設ければ不要です。

Q5. 天窓の採光補正係数は?

A. 算定値の3.0倍です。ただし上限は3.0です。

Q6. 学校の教室の採光は?

A. 幼稚園〜高等学校などの教室は1/5以上、照明設備などの措置で1/7以上です。

Q7. ふすまで仕切った2部屋の採光は?

A. ふすま・障子で仕切られた2室は1室とみなします。

関連する早見表

出典・参考

  • 建築基準法(昭和25年法律第201号) 第28条(居室の採光及び換気) — e-Gov法令検索の現行条文(令和8年法律第23号による改正、2026年5月27日施行)で確認
  • 建築基準法施行令(昭和25年政令第338号) 第19条(居室の採光:第1項 児童福祉施設等、第2項 居室、第3項の表 割合)、第20条(有効面積の算定方法・採光補正係数) — e-Gov法令検索の現行条文(令和7年政令第377号による改正、2025年12月1日施行)で確認
  • 照明設備の設置、有効な採光方法の確保その他これらに準ずる措置の基準等を定める件(昭和55年建設省告示第1800号) — 国土交通省 告示・通達データベース(平成28年改正版)、平成30年国土交通省告示第474号の新旧対照表、令和5年国土交通省告示第86号(令和5年4月1日施行)の新旧対照表で現行の内容を確認
  • 建築物の開口部で採光に有効な部分の面積の算定方法で別に定めるものを定める件(平成15年国土交通省告示第303号) — 国土交通省 告示・通達データベースと平成30年国土交通省告示第474号第二条の新旧対照表で確認
  • 国土交通省 技術的助言「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律等の施行について」(令和5年3月24日 国住指第533号) 第1、告示1800号改正案に関する意見募集の結果(令和5年2月7日)
  • 旧建設省住宅局建築指導課長通知「採光のための開口部を設けることを要しない居室について」(平成7年5月25日 住指発第153号) — 国土交通省 告示・通達データベースで確認
  • 告示の改正経過は国立国会図書館「日本法令索引」で確認(告示1800号の最終改正は令和5年国土交通省告示第86号、告示303号は平成30年国土交通省告示第474号)

※ 本ページの数値は2026年10月時点で確認した出典にもとづきます。改正されることがあるため、最新の原典を確認してください。

※ 表1・表2は条文・告示の内容を整理したもの、表3〜表5は令第20条第2項の式と令第19条の割合から当サイトが計算したものです(丸めは各表の注記のとおり)。

※ 本ページの表・数値は、上記の出典をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関・団体が作成したものではありません。

最終更新: 2026-10-14