スペック早見表

比重・密度早見表|鉄7.85・アルミ2.70・銅8.96・SUS304 7.93

材料の重さの概算に使う比重(≒密度 g/cm³)の代表値を、金属・樹脂・その他まで1枚にまとめました。重量=体積×比重の計算例つき。板や丸棒の「これ何kg?」、持った感触からの材質のあたり付けに。型鋼・鋼材の単位重量表は金属重量早見表が担当です。

⚖️ 比重 即答ボックス

鋼・鉄7.85鋳鉄は約7.2
SUS3047.93SUS430は7.70
アルミ2.70鋼の約1/3
8.96真鍮は約8.5
チタン4.51鋼の約57%
計算式重量g=体積cm³×比重100×100×10mmアルミ=270g

このページについて

比重は水=1を基準にした重さの比で、水の密度がほぼ1g/cm³なので、実用上「比重=密度(g/cm³)の数値」として使えます。ここに載せるのは概算・判別用の代表値です。合金は成分範囲で、樹脂はグレードや充填材で値が動くため、材料証明を伴う計算はミルシート・メーカーのデータシートが正になります。

表1: 金属の比重

よく使う:
材料比重(≒g/cm³)ひとこと
マグネシウム1.74実用金属の最軽量級
アルミニウム2.70鋼の約1/3。A5052等の合金も約2.7
チタン4.51軽くて強い。鋼の約57%
亜鉛7.13ダイカスト・めっき
鋳鉄約7.2鋼よりやや軽い
スズ7.3はんだ・めっき
SUS430(フェライト系)7.70磁石が付くステンレス
鋼・鉄(SS400等)7.85重量計算の基準値
SUS304(オーステナイト系)7.93鋼よりわずかに重い
真鍮(黄銅)約8.5成分で8.4〜8.5前後
青銅(砲金)約8.8バルブ・軸受
ニッケル8.9合金・めっき
8.96電線・熱交換器
10.5
11.34ずっしり感の代表
19.32鋼の約2.5倍
タングステン19.3金とほぼ同じ重さ

※ 代表値(常温)。合金は成分範囲により小数第2位程度の幅があります。

表2: 樹脂・その他の比重

材料比重水に
木材(乾燥・樹種による)約0.4〜0.7浮く
PP(ポリプロピレン)約0.91浮く
PE(ポリエチレン)約0.95浮く
1.00(基準)
ABS約1.05沈む
ナイロン(PA6/66)約1.14沈む
PC(ポリカーボネート)約1.2沈む
PVC(塩ビ・硬質)約1.4沈む
POM(ジュラコン)約1.41沈む
PTFE(ふっ素樹脂)約2.2沈む(樹脂の重量級)
コンクリート約2.3
ガラス約2.5

※ 樹脂はグレード・充填材(ガラス繊維入り等)で大きく変わります。発泡材はさらに小さくなります。

使い方: 重量の計算(検算済み)

計算重量
アルミ板 100×100×10mm100cm³ × 2.70270g
鋼板 100×100×10mm100cm³ × 7.85785g
銅板 100×100×10mm100cm³ × 8.96896g
鋼板 1000×2000×3.2mm(1000×2000×3.2÷10⁶)L=6.4L → 6,400cm³×7.85約50.2kg
SUS304丸棒 φ20×1000mm半径1cm²×π×100cm=314cm³×7.93約2.49kg

※ mm単位のまま計算するなら 重量(kg) = 縦mm × 横mm × 厚mm × 比重 ÷ 1,000,000。丸棒は 半径mm² × 3.14 × 長さmm × 比重 ÷ 1,000,000 (kg)。

よくある間違い

  • 比重に単位を付けて換算し間違える — 比重は無次元。g/cm³として使えば「体積cm³×比重=g」で済みます。
  • ステンレスを全部7.93で計算 — SUS304系は7.93、SUS430系は7.70。数%ですが大量になると効きます。
  • 樹脂のカタログ値を充填グレードにそのまま使う — ガラス繊維30%入りナイロンは約1.35など、非充填と別物です。
  • H形鋼・アングルの重量をこの表から体積計算する — 型鋼は断面が複雑なので、規格の単位重量(金属重量早見表)を引くほうが速くて正確です。
  • 「軽い=弱い」と読む — チタンやアルミ合金のように、軽くても比強度の高い材料があります。強度は材料規格側の話です。

比重のしくみ

金属の重さの序列は、おおまかに原子の重さと詰まり方で決まります。面白いのは「強そうに見える」と「重い」が一致しないこと——チタン(4.51)は鋼(7.85)より4割以上軽いのに強度では張り合い、逆に鉛(11.34)は重いのに柔らかい。比重はあくまで「かさあたりの質量」であって、強度・硬さとは独立の物性です。だから設計では比重(軽さ)と強度を別々に引いて、比強度で比べることになります。

現場での実用は2つ。ひとつは重量概算(運搬・吊り・送料の見積り)、もうひとつは材質のあたり付け(同じ見た目のSUSとアルミは持てば分かる、磁石と組み合わせれば430と304も分かる)。熱の伸びは熱膨張係数、濃度の換算は濃度早見表、材質記号は鉄鋼・金属材料とあわせてどうぞ。

よくある質問

Q1. 比重と密度は何が違う?

A. 密度は単位つき(g/cm³)、比重は水基準の無次元比。水≒1g/cm³なので実用上は同じ数値として使えます。

Q2. 鉄とステンレスはどちらが重い?

A. SUS304(7.93)が鋼(7.85)よりわずかに重いです。フェライト系SUS430は7.70で逆に軽くなります。

Q3. 金属の重さはどう計算する?

A. 重量g=体積cm³×比重。mmのままなら 縦×横×厚×比重÷10⁶ でkgが出ます。100×100×10mmのアルミ=270g、鋼=785g。

Q4. 同じ大きさで一番軽い金属・重い金属は?

A. 軽い側はマグネシウム1.74、重い側は鉛11.34、金・タングステン約19.3(鋼の約2.5倍)です。

Q5. 樹脂の比重はどのくらい?

A. おおむね1前後。PP・PEは1未満で水に浮き、PVC1.4・POM1.41、PTFEは約2.2と重量級です。充填材入りは変わります。

Q6. 比重の値はどの資料でも同じ?

A. 小数第2位程度の差はあります。合金の成分幅・樹脂のグレードによるためで、厳密な計算はミルシート・データシートの値を使ってください。

関連する早見表

出典・参考

  • 理科年表・JIS材料規格に準拠した各種材料データ集 — 金属単体・合金の密度代表値(鋼7.85・SUS304 7.93・アルミ2.70・銅8.96等の通用値)
  • 樹脂メーカーの物性表 — 汎用樹脂の密度範囲

※ 本ページの値は概算・判別用の代表値です。取引・強度計算・材料証明にはメーカー発行のミルシート・データシートの実測値を使用してください。

最終更新: 2026-08-22