スペック早見表

配管支持間隔 早見表|鋼管・ステンレス管・銅管・塩ビ管の支持スパン目安

配管の横走り管(水平)・立て管(垂直)の支持間隔の目安を、配管用鋼管(SGP)・ステンレス鋼管・銅管・硬質塩ビ管(VP・VU)の管種別・呼び径別に一覧化。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)/公共建築設備工事標準図およびSHASE-S 010の一般値をもとに、形鋼振れ止め支持間隔・支持金具の種類・満水質量の考え方までまとめました。数値はすべて目安で、適用する仕様書・設計図書により異なります。

🔧 配管支持間隔 即答ボックス(すべて目安)

決まり方管種 × 呼び径剛性が高い管ほど長く、たわみやすい管ほど短い
鋼管・ステンレス管15〜80A 2.0m以下100〜300Aは3.0m以下(横走り・目安)
銅管15〜50 1.0m以下65〜300は2.0m以下(横走り・目安)
硬質塩ビ管(VP・VU)15〜50 1.0m以下65〜300は2.0m以下。鋼管より短い(横走り・目安)
立て管(垂直)各階1箇所以上形鋼振れ止め支持などで固定
注意仕様書で異なる満水質量+保温材の荷重で支持を検討する

このページについて

配管の支持間隔は、管が自重や管内の水(満水質量)・保温材の重量でたわんだり脱落したりしないよう、吊りバンドやUボルトなどの支持金具を設ける間隔のことです。支持間隔は主に管種(材質・剛性)と呼び径で決まり、公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)/公共建築設備工事標準図やSHASE-S 010(空気調和・衛生設備工事標準仕様書)などに一般値(目安)が示されています。

本ページは「鋼管の横走り管は何mごとに吊る?」「塩ビ管はなぜ短い?」「立て管はどう支える?」といった確認に即答するための早見表です。掲載値はすべて目安であり、区分や数値は仕様書・規格により異なります。実際の設計・施工では、適用する設計図書・仕様書の値を必ず確認してください。

下の入力欄に「鋼管」「銅管」「塩ビ」「2.0m」などと入力すると、下の各表の行を絞り込めます(未入力で全表示)。

よく使う:

表1: 横走り管(水平)の支持間隔の目安

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)/公共建築設備工事標準図の一般値(吊り金物による支持間隔・目安)。数値は目安で、仕様書により異なります。

管種呼び径区分横走り管の支持間隔(目安)
配管用鋼管(SGP)・ステンレス鋼管呼び径15〜80A2.0m以下
配管用鋼管(SGP)・ステンレス鋼管呼び径100〜300A3.0m以下
銅管呼び径15〜501.0m以下
銅管呼び径65〜3002.0m以下
硬質塩ビ管(VP・VU)・耐火二層管呼び径15〜501.0m以下
硬質塩ビ管(VP・VU)・耐火二層管呼び径65〜3002.0m以下
鋳鉄管全般標準図による(継手・直管ごとに支持)

※ SHASE-S 010など他の仕様書では、鋼管の50〜80Aを3.0m以下とする、銅管・塩ビ管をより細かい呼び径区分(例: 塩ビ管は16以下=0.75m、20〜40=1.0m、50=1.2mなど)で小径ほど短く定めるなど、区分・数値が異なる場合があります。上表はあくまで広く公開された一般値(目安)です。適用する設計図書・仕様書の値を必ず確認してください。

表2: 立て管(垂直)の支持の目安

管種立て管の支持(目安)備考
配管用鋼管・ステンレス鋼管・鋳鉄管各階1箇所以上形鋼振れ止め支持などで固定
銅管各階1箇所以上
硬質塩ビ管・耐火二層管・ポリエチレン管各階1箇所以上伸縮を考慮した支持とする

※ 立て管は垂直方向の自重支持と横揺れの振れ止めを兼ねます。固定位置・方法は仕様書・標準図によります(目安)。

表3: 形鋼振れ止め支持の間隔の目安

横走り管が長い区間や大径管では、吊り支持に加えて地震時などの横揺れを抑える形鋼振れ止め支持を設けます(呼び径80A以上に設けるのが一般的・目安)。

管種形鋼振れ止め支持の間隔(目安)
配管用鋼管・ステンレス鋼管・鋳鉄管8.0〜12m以下
硬質塩ビ管・耐火二層管など6.0〜12m以下

※ 上表は一般値(目安)です。地震力・配管系統・支持構造により必要間隔は変わります。耐震支持は関係指針・仕様書で確認してください。

支持金具の主な種類

  • 吊りバンド(吊り金物) — 横走り管を吊りボルトで天井・梁から吊る。もっとも一般的な水平配管の支持。
  • Uボルト(Uバンド) — 管を架台・形鋼・構造体に固定する。転がり・浮き上がりの防止や固定点に使う。
  • 形鋼振れ止め支持 — 立て管や長い横走り管の横揺れを抑える。地震時の振れ止めを兼ねる。
  • 支持受け(保温受け) — 保温配管で保温材が支持部で潰れないよう管を保護する受け金具。

※ 支持金具は用途(吊る・固定する・振れを止める・保温を守る)に応じて使い分けます。

満水質量・保温材の荷重の考え方

支持間隔(表1〜3)は管種と呼び径で決まる目安ですが、吊りボルト径・支持金具・アンカーの強度は、管の自重だけでなく管内が水で満たされた状態の質量(満水質量)を基準に検討します。満水質量=管の自重+内部の水の質量で、必要に応じて保温材や流体の比重も加算します。空管の重量だけで設計すると支持が不足するため注意してください。

保温(断熱)した配管では、支持部にかかる荷重に保温材の重量が加わります。また保温材が支持部で潰れると断熱欠損・結露の原因になるため、支持受け(保温受け)を入れて管を保護するのが一般的です。

使い方・選び方のポイント

使用場面

給排水衛生設備・空調配管の設計・施工・積算で、配管の吊り間隔や振れ止め位置、吊りボルト・支持金具の数量を検討するときに、管種・呼び径から支持間隔の目安を引くのに使います。

使う手順

①管種(鋼管・ステンレス管・銅管・塩ビ管など)と呼び径を確認 → ②表1で横走り管の支持間隔の目安を引く → ③立て管は表2(各階1箇所以上)、長い横走り・大径管は表3の振れ止めを確認 → ④満水質量+保温材の荷重で吊りボルト径・支持金具の強度を検討 → ⑤最終値は必ず適用する仕様書・設計図書で確認する。本ページの数値はすべて目安です。

よくある間違い

  • 塩ビ管を鋼管と同じ間隔で吊る — 硬質塩ビ管は剛性が低く熱伸縮も大きいため、支持間隔は鋼管より短くとります(目安15〜50で1.0m以下)。温度変化のある系統では伸縮対策(伸縮継手など)も検討します。
  • 満水質量(満水荷重)の見落とし — 支持金具・吊りボルトは空管ではなく満水質量(+保温材)で検討します。水の重量を忘れると支持不足になります。
  • 立て管を横走りと同じ考えで支える — 立て管は各階1箇所以上の固定・振れ止めが基本で、横走りの吊り間隔とは考え方が異なります。
  • 仕様書の違いを無視する — 鋼管の50〜80Aや銅管・塩ビ管の区分は仕様書により数値が異なります。1つの表を全案件に当てはめないこと。
  • 保温材の潰れ — 保温配管で支持受けを入れないと保温材が潰れ、断熱欠損・結露の原因になります。

支持間隔が管種・呼び径で変わる理由

配管の支持間隔は、管を単純梁とみなしたときのたわみと応力が許容範囲に収まるように決められます。曲げ剛性が高く許容応力の大きい鋼管・ステンレス鋼管は長いスパンでも自重・満水荷重を支えられるため間隔を長く、剛性の低い銅管や硬質塩ビ管はたわみやすいため間隔を短くとります。同じ管種でも呼び径が大きいほど断面性能が上がる一方で満水質量も増えるため、仕様書は呼び径区分ごとに支持間隔を定めています。

硬質塩ビ管が特に短い間隔を要求されるのは、剛性が低いことに加えて線膨張係数が大きく、温度変化で伸縮・たわみを生じやすいためです。各仕様書(公共建築工事標準仕様書・SHASE-S 010など)は対象や安全側の考え方が異なるため、区分や数値に差があります。本ページの値は広く公開された一般値(目安)であり、実際の適用値は設計図書・仕様書で確認する必要があります。

よくある質問

Q1. 配管の支持間隔は何で決まりますか?

A. 主に管種(材質・剛性)と呼び径で決まります。管の自重に加え、管内を満たす水の質量(満水質量)や保温材の重量を支えてたわみ・脱落を防げる間隔とする必要があるため、剛性の高い鋼管は長く、たわみやすい塩ビ管や小径管は短く設定されます。具体値は公共建築工事標準仕様書やSHASE-S 010などの仕様書に一般値(目安)があり、実際の間隔は適用する設計図書・仕様書によって異なります。

Q2. 鋼管(SGP)の横走り管の支持間隔の目安は?

A. 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)/公共建築設備工事標準図の一般値では、配管用鋼管・ステンレス鋼管の吊り金物による支持間隔は呼び径15〜80Aで2.0m以下、100〜300Aで3.0m以下が目安です。ただしSHASE-S 010など他の仕様書では50A以上を3.0m以下とするなど区分・数値が異なる場合があるため、適用する仕様書の値を必ず確認してください。いずれも目安です。

Q3. 硬質塩ビ管(VP・VU)の支持間隔が鋼管より短いのはなぜですか?

A. 硬質塩化ビニル管は鋼管に比べて曲げ剛性が低く自重でたわみやすいうえ、線膨張係数が大きく温度変化による伸縮(熱伸縮)も大きいためです。公共建築の一般値では塩ビ管・耐火二層管の吊り金物支持間隔は呼び径15〜50で1.0m以下、65〜300で2.0m以下が目安で、鋼管より短くとります。温水・排水など温度変化のある系統では、伸縮を逃がす方式(伸縮継手・可とう部)の検討も必要です。

Q4. 立て管(垂直配管)の支持はどうしますか?

A. 立て管は各階1箇所以上を目安に、形鋼振れ止め支持などで固定します(鋼管・ステンレス鋼管・鋳鉄管・銅管・塩ビ管・耐火二層管・ポリエチレン管とも各階1箇所以上が一般値)。横走り管の吊り間隔とは考え方が異なり、垂直方向の自重支持と地震時の振れ止めを兼ねます。具体的な固定方法は仕様書・標準図によります。

Q5. 配管の支持金具にはどんな種類がありますか?

A. 代表的なものに、横走り管を吊りボルトで吊る吊りバンド(吊り金物)、管を構造体や架台に固定するUボルト、立て管や大径管の横揺れを抑える形鋼振れ止め支持(振れ止め金具)があります。ほかに転がり防止のためのUバンド、保温配管用の支持受け(保温受け)などがあります。用途(吊る・固定する・振れを止める)に応じて使い分けます。

Q6. 満水質量(満水荷重)とは何ですか?なぜ考慮するのですか?

A. 満水質量は、配管内が水で満たされた状態の管全体の質量(管の自重+内部の水の質量)です。吊りボルト・支持金具・アンカーの強度検討や吊りボルト径・支持間隔の決定は、空管ではなく満水質量(必要に応じて保温材の重量も加算)を基準に行います。水を見落として空管の重量だけで設計すると支持が不足するため、満水荷重の考慮は必須です。

Q7. 保温(断熱)した配管では支持間隔は変わりますか?

A. 支持間隔の目安自体は管種・呼び径で決まりますが、支持部にかかる荷重には保温材の重量が加わるため、吊りボルト径・支持金具の強度検討では保温材分を加算します。また保温材が支持部で潰れて断熱欠損や結露を生じないよう、支持受け(保温受け)を入れて管を保護するのが一般的です。

Q8. SHASE-S 010と公共建築工事標準仕様書で数値が違うのはなぜですか?

A. 支持間隔は各仕様書・規格が対象範囲や安全側の考え方に応じて独自に定めているため、管種・呼び径の区分や数値に差があります(例: 鋼管の50〜80Aや銅管・塩ビ管の細区分)。本ページの値はあくまで広く公開された一般値(目安)であり、実際の設計・施工では適用する設計図書・仕様書(SHASE-S 010、公共建築工事標準仕様書、メーカー施工要領など)の値を必ず確認してください。

関連する早見表

出典・参考

  • SHASE-S 010(空気調和・衛生工学会規格「空気調和・衛生設備工事標準仕様書」) — 配管の支持間隔(一般値・目安)
  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)/公共建築設備工事標準図 — 横走り管・立て管の支持間隔、形鋼振れ止め支持間隔(一般値・目安。実際の適用値は要確認)

※ 本ページの支持間隔はすべて目安であり、管種・呼び径の区分や数値は仕様書・規格・メーカー施工要領により異なります。実際の設計・施工では、適用する設計図書および最新の仕様書・規格の原典を必ず確認してください。支持金具・吊りボルトの選定は満水質量および保温材の荷重を考慮のうえ、耐震支持を含め関係指針に従ってください。

最終更新: 2026-07-15