LGS・軽天下地早見表|スタッド50形〜100形と野縁19形/25形の寸法(JIS A 6517)
内装工事の軽量鉄骨下地(LGS・軽天)の規格寸法一覧。壁用スタッド50・65・75・90・100形とランナー、天井用のシングル野縁・ダブル野縁(19形/25形)・野縁受け・振れ止めをJIS A 6517:2010の規定値で収録。「65のスタッド」「19形の野縁」が何mmなのか、拾い・発注・納まり検討で3秒で引けます。
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このページについて
LGS(Light Gauge Steel)は、亜鉛めっき鋼板を成形した内装用の軽量鉄骨下地材で、現場では「軽天(けいてん)」「軽鉄」とも呼ばれます。壁(間仕切り)用と天井用の部材寸法はJIS A 6517:2010(建築用鋼製下地材(壁・天井))に規定されています。本ページはその主要寸法の早見表です。ピッチ(部材間隔)や耐震天井の仕様は規格ではなく設計図書・標準仕様書の領域なので、目安として注記しています。
表1: 壁用部材 — スタッド・ランナー・振れ止め(JIS A 6517)
スタッドは天井高さ・壁の条件に応じて形(奥行)を選びます。断面表記は奥行(ウェブ)×見付(フランジ)×板厚mm。ランナーは床・天井に固定してスタッドを受けるコの字材で、内側にスタッドが入るよう幅が約2mm大きくなっています。
| 部材 | 断面寸法 (mm) | 板厚 (mm) | 使いどころの目安 |
|---|---|---|---|
| スタッド 50形 (WS-50) | 50×45 | 0.8 | 天井高〜約2.7mの間仕切り・ふかし壁 |
| スタッド 65形 (WS-65) | 65×45 | 0.8 | 天井高〜約4m級。事務所・店舗で最汎用 |
| スタッド 75形 (WS-75) | 75×45 | 0.8 | やや高い壁・配管を内蔵する壁 |
| スタッド 90形 (WS-90) | 90×45 | 0.8 | 高天井の間仕切り |
| スタッド 100形 (WS-100) | 100×45 | 0.8 | 天井高〜約5m級・大型間仕切り |
| ランナー (各形用) | (スタッド奥行+2)×40 | 0.8 | 床・スラブ下に固定しスタッドを受ける(例: 65形用は67×40) |
| 振れ止め 19形 (WB-19) | 19×10 | 1.2 | スタッドの通し穴に通して面外の振れを止める |
| 振れ止め 25形 (WB-25) | 25×10 | 1.2 | 同上(大きい形用) |
※ スタッドピッチは石膏ボード割付けに合わせ303mmまたは455mmが一般的(設計図書優先)。適用天井高さの上限は形・ピッチ・仕様書により異なるため、上表の「目安」は選定の入口としてのみ使い、正式には特記仕様書・メーカー技術資料で確認してください。
表2: 天井用部材 — 野縁・野縁受け(JIS A 6517)
天井は19形(屋内標準)と25形(屋外・軒天など)の2系統。ボードの継ぎ目にはダブル野縁(幅50)、中間はシングル野縁(幅25)が標準割付けです。
| 部材 | 19形 (mm) | 25形 (mm) | 役割 |
|---|---|---|---|
| シングル野縁 (CS) | 25×19×t0.5 | 25×25×t0.8 | ボードを直接ビス留めする水平材 |
| ダブル野縁 (CW) | 50×19×t0.5 | 50×25×t0.8 | ボード継ぎ目部分の受け(幅50でビス2列) |
| 野縁受け (CC) | 38×12×t1.2 | 38×12×t1.6 | 野縁と直交して吊る溝形材(通称チャンネル) |
| ハンガー | 板厚2.0以上 | 吊りボルトと野縁受けをつなぐ金物 | |
| クリップ | 板厚0.6以上 | 板厚0.8以上 | 野縁受けと野縁をつなぐ金物 |
| 吊りボルト | W3/8 (外径約9.5) | スラブから天井下地を吊る(間隔900mm程度が標準仕様) | |
※ 公共建築工事標準仕様書では屋内=19形・屋外=25形が基本。野縁ピッチはボード仕上げで303mm程度(仕上材により異なる)。耐震天井(特定天井)は別途の技術基準によります。
よくある間違い
- スタッドの「形」を壁の仕上り厚と混同 — 65形の壁の仕上り厚は、65+ボード厚(両面12.5×2枚張りなら+50)で115mm前後になります。形=下地の奥行です。
- ランナーとスタッドを同寸で拾う — ランナーは受け材なので幅が2mm大きい別部材です(65形用ランナーは67×40)。
- ボード継ぎ目をシングル野縁で受ける — 幅25mmでは2枚のボード端部を留められません。継ぎ目はダブル野縁(幅50)です。
- 19形と25形の野縁受けを混用 — 見た目は同じ38×12でも板厚が1.2と1.6で違い、クリップの適合も別です。
- Cチャン(リップ溝形鋼)と野縁受けチャンネルの混同 — 野縁受けは天井下地の専用部材(38×12)。外壁胴縁などに使うリップ溝形鋼(JIS G 3350)とは別物です。
- ピッチをJISの規定と思い込む — 303/455mmなどのピッチは標準仕様書・設計図書の領域で、JIS A 6517は部材の寸法・材料を定める規格です。
LGSのしくみと規格の背景
LGSは溶融亜鉛めっき鋼板(JIS G 3302等)をロール成形した下地材で、木下地に比べて不燃・軽量・反りや狂いがない・工期が読めるという性格から、オフィス・店舗・共同住宅の内装間仕切りと天井下地の事実上の標準になっています。防火上「下地を不燃材料とすること」が要求される壁・天井では、LGSが原則の選択肢です。
部材体系は壁と天井で独立しています。壁は「ランナー(床・天井)+スタッド(縦材)+振れ止め(横貫通材)」の3点セット、天井は「吊りボルト+ハンガー+野縁受け+クリップ+野縁」という吊り構造です。JIS A 6517はこれらの断面寸法・板厚・めっき・試験方法を定めており、50形〜100形、19形/25形という呼び方はこの規格の型式です。一方、部材をどの間隔で組むか(ピッチ)、どの高さまで使えるかは、公共建築工事標準仕様書や各メーカーの技術資料が受け持つ領域で、規格と仕様書の分担を知っておくと図面の読み違いが減ります。
なお2014年の建築基準法施行令改正以降、一定規模以上の吊り天井は「特定天井」として耐震性の技術基準が定められ、従来の標準的な軽天仕様とは別の設計・施工(補強・クリアランス等)が必要です。天井の耐震仕様は本ページの範囲外なので、該当案件では構造設計者・専門メーカーの資料によってください。
よくある質問
Q1. LGSのスタッド「65形」はどこの寸法?
A. 壁の厚み方向の奥行(ウェブ幅)が65mmという意味です。JIS A 6517のスタッドは50形・65形・75形・90形・100形の5種類で、断面はいずれも奥行×45mm×板厚0.8mm。天井高さが高いほど、また壁が長いほど、たわみを抑えるために大きい形を使います。ランナーはスタッドを受けるコの字材で、幅がスタッドより約2mm大きい寸法です。
Q2. 天井下地の19形と25形はどう使い分ける?
A. 公共建築工事標準仕様書では、屋内の天井は19形、屋外(軒天など)は25形が基本とされています。19形はシングル野縁25×19×0.5mm・野縁受け38×12×1.2mm、25形はシングル野縁25×25×0.8mm・野縁受け38×12×1.6mmと、25形のほうが背が高く板厚も厚い構成です。
Q3. シングル野縁とダブル野縁の違いは?
A. 幅の違いです(シングル25mm、ダブル50mm)。ダブル野縁は石膏ボードの継ぎ目(ジョイント)部分に使い、2枚のボード端部をそれぞれビス留めできる幅を確保します。継ぎ目以外の中間部はシングル野縁で受けるのが標準的な割付けです。
Q4. スタッドのピッチ(間隔)はいくつ?
A. 石膏ボードの割付けに合わせて303mm(尺モジュールの半分)または455mmが一般的で、ボード2枚張りでは455mm、1枚張りでは303mmを基本とする仕様が広く使われます。正確には設計図書・特記仕様書の指定によります。ピッチはJIS(部材寸法の規格)ではなく施工仕様の領域です。
Q5. 吊りボルトのサイズは?
A. 天井下地の吊りボルトはW3/8(3分・外径約9.5mm)が標準です。インサートやアンカーでスラブに固定し、ハンガーで野縁受けを吊ります。吊りボルトの間隔は900mm程度・周辺部は端から150mm以内とする仕様が標準的ですが、耐震天井など特別な仕様では別途の規定によります。
Q6. LGSと木下地はどう使い分ける?
A. LGSは不燃材料で反り・狂いがなく、オフィス・店舗・マンション内装の間仕切り・天井の主流です。木下地は加工の自由度が高く、住宅や造作の多い部位で使われます。防火上の要求(不燃下地)がある場所ではLGSが原則です。木下地の寸法は木材規格寸法のページを参照してください。
関連する早見表
出典・参考
- JIS A 6517:2010 — 建築用鋼製下地材(壁・天井)(スタッド・ランナー・振れ止め・野縁・野縁受けの断面寸法と板厚)
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編) — 19形/25形の使い分け・ピッチ・吊りボルト間隔などの標準仕様(参考)
※ 掲載値はJIS A 6517の規定寸法(公差表記は省略)です。ピッチ・適用高さ・耐震天井(特定天井)の仕様は設計図書・標準仕様書・メーカー技術資料によります。構造・防火に関わる判断は設計者・監理者の指示に従ってください。
最終更新: 2026-07-29