スペック早見表

キー・キー溝 早見表(JIS B 1301 平行キー / JIS B 1302 半月キー)

軸径6〜500mmのJIS B 1301平行キー全26サイズ・JIS B 1302半月キー全20サイズの呼び寸法・軸側溝深さt1・ボス側溝深さt2・公差を収録。

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キーの種類と用途

種類規格特徴主な用途
平行キー(沈みキー)JIS B 1301平行形状の角キー。汎用性最高。軸・ボス両側に溝を切る歯車・プーリ・カップリング全般
こう配キーJIS B 13011/100のこう配。ハブ側に締結力を発生重荷重・衝撃荷重用途
半月キー(ウッドラフキー)JIS B 1302(現在はJIS B 1301統合)半円形で軸に深く沈む。軸端加工容易テーパー軸・モーター軸・自動車部品
接線キーJIS B 1302旧版軸接線方向から2本組み込む大荷重・逆回転を伴う機械

平行キー寸法表(JIS B 1301 全26サイズ・軸径6〜500mm)

t1: 軸側溝深さ / t2: ボス側溝深さ(キー上面より)。公差は普通形(N9/h9)。滑動形=H9, 締まり形=P9。

呼び寸法
b×h
適用軸径 d
(mm)
キー幅 b
(mm)
キー高さ h
(mm)
軸側溝深さ t1
(mm)
ボス側溝深さ t2
(mm)
幅b 公差
(キー溝/キー)
備考
2×26-8221.21N9/h9小径軸・精密機器
3×38-10331.81.4N9/h9
4×410-12442.51.8N9/h9
5×512-175532.3N9/h9
6×617-22663.52.8N9/h9
8×722-308743.3N9/h9
10×830-3810853.3N9/h9
12×838-4412853.3N9/h9
14×944-501495.53.8N9/h9
16×1050-58161064.3N9/h9
18×1158-65181174.4N9/h9
20×1265-7520127.54.9N9/h9
22×1475-85221495.4N9/h9
25×1485-95251495.4N9/h9
28×1695-1102816106.4N9/h9
32×18110-1303218117.4N9/h9
36×20130-1503620128.4N9/h9
40×22150-1704022139.4N9/h9
45×25170-20045251510.4N9/h9
50×28200-23050281711.4N9/h9
56×32230-26056322012.4N9/h9
63×32260-29063322012.4N9/h9
70×36290-33070362214.4N9/h9
80×40330-38080402515.4N9/h9
90×45380-44090452817.4N9/h9大型回転機械
100×50440-500100503119.5N9/h9発電機・大型ギア

半月キー寸法表(JIS B 1302 / 現JIS B 1301 付表 全20サイズ)

b: キー幅 / d0: キー外径(半月の直径)/ t1: 軸側溝深さ / t2: ボス側溝深さ。※ 半月キーは1996年のJIS改正でJIS B 1301に統合されました。

呼び寸法
b×d0
適用軸径 d
(mm)
キー幅 b
(mm)
キー外径 d0
(mm)
軸側溝深さ t1
(mm)
ボス側溝深さ t2
(mm)
1×43-41410.6
1.5×74-61.5720.8
2×75-6271.81
2×106-82102.91
2.5×107-102.5102.71.2
3×108-103102.51.4
3×139-123133.81.4
3×1610-143165.31.4
4×1311-144133.51.8
4×1612-1641651.8
4×1914-1841961.8
5×1614-185164.52.3
5×1915-205195.52.3
5×2217-2252272.3
6×2220-226226.52.8
6×2522-256257.52.8
6×2824-286288.62.8
8×2826-2882883.3
10×3230-321032103.3
10×4538-44104512.43.3

キー溝の幅b公差の区分

区分軸側 溝幅bボス側 溝幅bキー幅b用途
滑動形H9D10h9軸方向に動く必要がある箇所
普通形N9JS9h9最も一般的
締まり形P9P9h9衝撃荷重・逆回転が多い箇所

t1, t2の公差: キー寸法8×7以下は +0.1 / 0、10×8〜22×14は +0.2 / 0、25×14以上は +0.3 / 0 が標準。

キー長さの決定

伝達トルクに対しキーにかかるせん断応力面圧の両方で必要長さを計算します。

L (せん断) = 2T ÷ (d × b × τa) (T: トルク N·mm, d: 軸径 mm, b: キー幅 mm, τa: 許容せん断応力 N/mm²)

L (面圧) = 4T ÷ (d × h × σa) (h: キー高さ mm, σa: 許容面圧 N/mm²)

両式で求めた値の大きい方を必要長さとし、JIS B 1301 附属書の推奨長さ系列(6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20, 22, 25, 28, 32, 36, 40, 45, 50, 56, 63, 70, 80, 90, 100, 110, 125, 140, 160, 180, 200, 220, 250, 280, 320, 360, 400 mm)から選定します。

許容応力の目安(S45C): τa = 30〜50 N/mm², σa = 50〜80 N/mm²(安全率を見込み低めに設定)。

キーがトルクを伝える仕組み

キーは、軸とボス(歯車やプーリの穴)の間に挟まり、側面のせん断力と接触面の圧縮力で回転トルクを伝える部品です。トルクはキーの側面が受け持つため、キーの断面と長さがトルク伝達能力を決めます。

このため、キー長さや断面がトルクに対して不足すると、キー自体のせん断破壊やボス側の変形(陥没)を招きます。軸径から標準のキー寸法(JIS B 1301)が決まり、伝達トルクに対して長さが足りるかを確認します。

はめあい区分(滑動形・普通形・締込み形)は、キーを軸方向に滑らせるか固定するかで選びます。さらに大きなトルクや高い精度が必要な場合は、接触面積の大きいスプライン等の採用を検討します。

使い方・選び方のポイント

使用場面

軸と回転体(歯車・プーリなど)のトルク伝達設計、キーとキー溝の寸法指定に使います。軸径に応じた適切なキー寸法を決める場面が中心です。

よくある間違い

軸径に対するキー寸法の選定ミスに注意します。キー溝のはめあい区分(滑動形・普通形・締込み形)の混同や、キー長さ不足によるトルク伝達能力不足も起こりがちな失敗です。

選び方のコツ

①軸径から平行キーの呼び寸法を決める(JIS B 1301) ②伝達トルクからキー長さが足りるか確認 ③用途に応じてはめあい区分(滑動形・普通形・締込み形)を選ぶ ④高トルクや高精度が必要なら両側キーやスプライン等も検討する。

よくある質問

Q. 平行キーと半月キーの使い分けは?

A. 平行キーは汎用で最も多く使われます。半月キーはテーパー軸やモーター軸などで軸への加工量を減らしたい場合や、軸端に使う場合に用います。大トルク用途には平行キー・こう配キーが適します。

Q. 溝幅bの公差はどう決めますか?

A. 普通形(軸N9/ボスJS9)が最も一般的。滑動させる必要があれば滑動形(軸H9/ボスD10)、衝撃・逆回転が多ければ締まり形(軸・ボスともP9)を選びます。キー本体は常にh9。

Q. キーの長さはどう決める?

A. 伝達トルクからせん断応力と面圧を計算し必要長さを算出します。通常はハブ幅の70〜90%を目安に選定し、L = 2T/(dbτa) と L = 4T/(dhσa) の大きい方を採用します。

Q. 軸径がちょうど境界値のときはどちらのキーを選ぶ?

A. 通常は大きい方のキーを選定します。例えば軸径30mmなら 8×7(22-30範囲)か 10×8(30-38範囲)か、設計トルクに応じて判断してください。

関連する早見表

出典・参考

JIS B 1301:2009(キー及びキー溝), JIS B 1301:1996(旧版), JIS B 1302(半月キー・旧規格、現在はJIS B 1301に統合)

参考: kikakurui.com の JIS 公開資料、および機械要素メーカー各社の公開カタログ。

※ 半月キーのt1/t2は各社技術資料の一般値。厳密な設計ではJIS規格原文を参照してください。

最終更新: 2026-04-14