スペック早見表

用途地域 早見表(全13種類)

都市計画法で定められる用途地域 全13種類について、建蔽率(%)・容積率(%)の法定上限、建設可能な建物・禁止される建物を収録。建築基準法第48条 / 別表第2準拠。

よく使う:

検索結果

用途地域名を入力してください。

用途地域一覧(全13種類)

建蔽率・容積率は法定上限。実際の指定は市町村が都市計画で選択します。

用途地域建蔽率
法定上限
容積率
法定上限
主に建てられる建物建てられない建物
第一種低層住居専用地域
(一低)
30/40/50/60%50/60/80/100/150/200%一戸建住宅, 共同住宅(2階以下), 小規模店舗(兼用住宅50m²以下), 幼稚園・小中学校, 神社・寺院, 公衆浴場, 図書館コンビニ・スーパー・飲食店・事務所ビル・病院・大学・工場・ホテル
第二種低層住居専用地域
(二低)
30/40/50/60%50/60/80/100/150/200%一種に加え 150m²以下店舗・飲食店(2階以下)大規模店舗・事務所・ホテル・工場
田園住居地域
(田住)
30/40/50/60%50/60/80/100/150/200%一種低層相当 + 農産物直売所(500m²以下) + 農家レストラン + 農地保全大規模店舗・事務所・ホテル・工場
第一種中高層住居専用地域
(一中高)
30/40/50/60%100/150/200/300/400/500%中高層マンション, 500m²以下店舗(2階以下), 病院・大学・図書館, 神社・寺院ホテル・大規模店舗・事務所ビル・工場・パチンコ
第二種中高層住居専用地域
(二中高)
30/40/50/60%100/150/200/300/400/500%一種中高層 + 1500m²以下店舗・事務所(2階以下)ホテル・大規模店舗・工場・パチンコ
第一種住居地域
(一住)
50/60/80%100/150/200/300/400/500%3000m²以下店舗・事務所, ホテル, 小規模工場(作業場50m²以下), 一般住宅, 病院, 学校大規模店舗・劇場・工場(中規模以上)・キャバレー
第二種住居地域
(二住)
50/60/80%100/150/200/300/400/500%一種住居 + 10000m²以下店舗・カラオケボックス・パチンコ大規模工場・劇場(一部)・風俗営業
準住居地域
(準住)
50/60/80%100/150/200/300/400/500%道路沿道向け。自動車関連(ガソリンスタンド・車庫)・2階以下倉庫 + 二種住居と同等大規模工場・キャバレー・性風俗
近隣商業地域
(近商)
60/80%100/150/200/300/400/500%住宅, 店舗, 事務所, 小規模工場(150m²以下), 映画館(200m²以下), ホテル, 飲食店大規模工場・危険物取扱工場
商業地域
(商業)
80%200/300/400/500/600/700/800/900/1000/1100/1200/1300%ほぼ全て。店舗・事務所・ホテル・映画館・飲食店・風俗営業(一部除く)大規模危険物工場・化学工場(劇物)
準工業地域
(準工)
50/60/80%100/150/200/300/400/500%住宅, 店舗, 事務所, 中小規模工場(危険性・環境悪化の少ないもの)危険物大量取扱工場・化学工場(劇物)
工業地域
(工業)
50/60%100/150/200/300/400%住宅可, 店舗・事務所可, 全ての工場可学校・病院・ホテル・社会福祉施設
工業専用地域
(工専)
30/40/50/60%100/150/200/300/400%工場と工場付随施設のみ。あらゆる工場可住宅・学校・病院・ホテル・店舗(ほとんど不可)

用途地域別に建てられる建物 ○×早見表

建築基準法 別表第2(用途制限)の標準的な整理(目安)です。○=建てられる / △=条件付きで建てられる(規模・階数・業種などの制限あり) / ×=原則建てられない

よく使う:
用途地域住宅店舗
150m²以下
事務所ホテル
旅館
カラオケ
ボックス
工場
小規模
倉庫
倉庫業
病院学校
小中高
第一種低層住居専用地域
(一低)
×××××××
第二種低層住居専用地域
(二低)
××××××
田園住居地域
(田住)
×××××
第一種中高層住居専用地域
(一中高)
×××××
第二種中高層住居専用地域
(二中高)
××××
第一種住居地域
(一住)
××
第二種住居地域
(二住)
×
準住居地域
(準住)
近隣商業地域
(近商)
商業地域
(商業)
準工業地域
(準工)
工業地域
(工業)
×××
工業専用地域
(工専)
××××

△(条件付き)の主な内容

  • 店舗(150m²以下): 二低・田住は日用品販売店舗・喫茶店・理髪店等のサービス業用店舗のみ(2階以下)。田住は農産物直売所・農家レストラン(500m²以下)も可。一中高は2階以下かつ業種限定(物品販売・飲食・銀行支店・宅建業等)、二中高は2階以下。工専は物品販売店舗・飲食店を除く。なお一低で×でも、兼用住宅(非住宅部分が50m²以下かつ延べ面積の1/2以下・業種制限あり)なら店舗等の併設が可能です(工専を除く全地域)。
  • 事務所: 二中高は2階以下かつ1,500m²以下、一住は3,000m²以下。
  • ホテル・旅館: 一住は3,000m²以下。
  • カラオケボックス: 二住・準住・工業・工専は10,000m²以下。
  • 工場(小規模): 危険性や環境悪化のおそれが非常に少ない工場で、原動機・作業内容の制限あり。作業場の床面積は一住・二住・準住で50m²以下、近商・商業で150m²以下。田住は農産物の生産・集荷・処理・貯蔵用のみ。
  • 倉庫: 本表は倉庫業を営む倉庫。自家用倉庫は基準が異なります(二中高は2階以下かつ1,500m²以下、一住は3,000m²以下で可など)。
  • 病院: 19床以下の診療所は全13地域で建築可能です。
  • 学校: 本表は幼稚園・小学校・中学校・高等学校。大学・高等専門学校・専修学校は一低・二低・田住でも×(一中高〜準工で○)。

※ 本表は建築基準法 別表第2に基づく標準的な整理(目安)です。特別用途地区・地区計画・自治体条例により制限が付加・緩和される場合があります。個別の建築可否は必ず特定行政庁(市区町村の建築指導担当)または建築士に確認してください。

用途地域の分類

大分類用途地域特徴
住居系第一種低層/第二種低層住居専用/田園住居戸建住宅中心の閑静な地域
第一種/第二種中高層住居専用マンション街・病院・大学可
第一種/第二種住居/準住居住居中心だが店舗・事務所も多い
商業系近隣商業地域近隣住民向け商業・サービス
商業地域オフィス街・繁華街・百貨店
工業系準工業地域住宅と工場が混在、軽工業中心
工業地域工場主体・住宅可だが学校・病院不可
工業専用地域工場のみ・住宅建築不可

建蔽率・容積率の計算

建蔽率 = 建築面積 ÷ 敷地面積 × 100 (%)
容積率 = 延床面積 ÷ 敷地面積 × 100 (%)

例: 敷地100m²・建蔽率60%・容積率200%の土地:

  • 建築面積: 100 × 60% = 60m² (1階の最大面積)
  • 延床面積: 100 × 200% = 200m² (全階合計の最大)
  • → 1階60m²×3階建て or 1階50m²×4階建て等が可能

建蔽率の緩和

  • +10%: 角地(特定行政庁指定)
  • +10%: 防火地域内の耐火建築物
  • +20%: 両方該当(角地+防火+耐火)
  • 制限なし: 商業地域+防火地域内の耐火建築物 (建蔽率100%可)

容積率の制限

前面道路幅員による制限: 道路幅員(m) × 0.4(住居系) または 0.6(その他) ≥ 指定容積率 となるように計算。つまり道路が狭いと容積率が制限されます。

高さ制限と斜線制限

制限対象地域内容
絶対高さ制限第一種・第二種低層住居専用・田園住居10m または 12m (都市計画指定)
道路斜線制限全用途地域前面道路反対側境界線から1:1.25〜1.5の勾配内
隣地斜線制限低層住居専用以外隣地境界線から1:1.25〜2.5の勾配内
北側斜線制限第一種・第二種低層・中高層住居専用北側隣地から1:1.25の勾配 + 5mまたは10m加算
日影規制都市計画で指定冬至日の隣地への日影時間を制限

用途地域が街を形づくる仕組み

用途地域は、住居・商業・工業などの土地利用を13種類に区分し、建てられる建物の種類・建ぺい率・容積率・高さを制限することで、調和のとれた市街地を形づくる都市計画の根幹です。

建ぺい率は敷地に対する建築面積の、容積率は延床面積の上限で、過密を防ぎ、日照・防災・インフラの容量を守ります。前面道路の幅で容積率が低減されるのは、交通量や周辺環境への負荷を考慮しているためです。

防火地域・準防火地域での構造制限は、市街地での火災の延焼を防ぐためのものです。土地を検討する際は、まず用途地域を確認し、建てたい用途と規模が成り立つかを見極めます。

使い方・選び方のポイント

使用場面

土地の利用計画、建てられる用途・建ぺい率・容積率の確認、不動産検討の場面で使います。

よくある間違い

13種の用途地域の制限内容の取り違えに注意します。建ぺい率・容積率の前面道路による低減の見落としや、防火・準防火地域の規制の無視も起こりがちです。

選び方のコツ

①対象地の用途地域を自治体の都市計画図で確認 ②建てたい用途が許容されるか確認 ③建ぺい率・容積率の上限と緩和・低減を計算 ④高さ制限(斜線・日影)も確認 ⑤防火地域指定なら構造制限を満たす。

よくある質問

Q. 第一種低層住居専用地域に店舗は建てられる?

A. 住宅と兼用で50m²以下の小規模店舗は可能(例: パン屋・理髪店の住宅兼用)。独立した店舗・コンビニ・飲食店は不可。

Q. 建蔽率と容積率の違いは?

A. 建蔽率=敷地面積に対する建築面積(平面投影)の割合、容積率=敷地面積に対する延床面積(全フロア合計)の割合。建蔽率は地面の使い方、容積率はボリュームを制限します。

Q. 用途地域は誰が決める?

A. 市町村(都市計画区域内)が都市計画決定で指定します。住民意見募集後に都市計画審議会で決定。

Q. 用途地域を調べるには?

A. 市役所・区役所の都市計画課、または各自治体のオンライン都市計画情報マップで確認できます。「(市区町村名) 用途地域 マップ」で検索。

Q. 既存不適格建築物とは?

A. 建築時の法令には適合していたが、その後の法改正・用途地域変更で現行法に不適合となった建物。そのまま使用可能だが、大規模改修・建替時は現行法適合が必要。

Q. 工業専用地域に住宅は建てられる?

A. 建てられません。工業専用地域は13の用途地域の中で唯一、住宅の建築が禁止されています(建築基準法別表第2)。工業地域なら住宅は建築可能ですが、学校・病院・ホテルは建てられません。

関連する早見表

出典・参考

建築基準法 第48条・第52条・第53条・別表第2, 都市計画法 第8条・第9条

参考: 国土交通省 都市計画のあらまし / 各自治体 都市計画情報

※ 建蔽率・容積率は法定上限。実際の指定値は各市町村の都市計画決定で異なり、また特定行政庁の条例により追加規制がかかる場合があります。

最終更新: 2026-07-08