単管パイプ 早見表|φ48.6の規格寸法・定尺質量・クランプ許容荷重
単管パイプ(足場パイプ)は外径48.6mm・肉厚2.4mm(標準)/1.8mm(軽量)の鋼管です。定尺0.5〜6.0mの質量一覧、直交・自在クランプの許容荷重、ジョイント・ベース金具の種類、DIYで使う際の強度・基礎・防錆の注意点をJIS G 3444と公開基準値に基づいてまとめました。
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このページについて
単管パイプは足場材として生まれた外径48.6mmの鋼管で、クランプ・ジョイント・ベースなどの金具と組み合わせて、足場のほか柵・棚・小屋・ビニールハウスの骨組みなどDIYでも広く使われます。本ページではJIS G 3444(一般構造用炭素鋼鋼管)と公開されている基準値のみを根拠に、寸法・質量・金具の許容荷重・部材の種類・使用上の注意をまとめています。
質量は単位質量(2.4mm厚: 約2.73kg/m、1.8mm厚: 約2.08kg/m)からの計算値です。スパンと許容荷重の関係は条件に強く依存するため、代表的な計算例のみを「目安」として示し、実際の設計は仮設工業会の基準・構造計算によることを前提としています。
メイン表: 定尺長さ×質量 早見表(計算値)
質量は単位質量(2.4mm厚 約2.73kg/m、1.8mm厚 約2.08kg/m)×長さの計算値です。実製品はめっき量・製造公差により多少前後します。
| 定尺長さ | 質量 2.4mm厚 (kg・計算値) | 質量 1.8mm厚 (kg・計算値) | 用途の例 |
|---|---|---|---|
| 0.5m | 約1.37 | 約1.04 | 短い継ぎ足し・控え |
| 1.0m | 約2.73 | 約2.08 | 手すり・棚の間柱 |
| 1.5m | 約4.10 | 約3.12 | 柵・フェンスの支柱 |
| 2.0m | 約5.46 | 約4.16 | 棚・作業台・柵 |
| 2.5m | 約6.83 | 約5.20 | 小屋の柱・桁 |
| 3.0m | 約8.19 | 約6.24 | 小屋・カーポート骨組み |
| 3.5m | 約9.56 | 約7.28 | 骨組みの桁・梁 |
| 4.0m | 約10.92 | 約8.32 | 足場・長スパンの桁 |
| 4.5m | 約12.29 | 約9.36 | 足場・骨組み |
| 5.0m | 約13.65 | 約10.40 | 足場・骨組み |
| 5.5m | 約15.02 | 約11.44 | 足場・骨組み |
| 6.0m | 約16.38 | 約12.48 | 足場・最長定尺 |
※ 定尺は一般流通品の代表例(0.5m刻み)。ホームセンターではカット販売を行う店舗もあります。肉厚1.8mmの軽量タイプは高強度鋼を用いた製品で、外径が同じためクランプ等の金具は共通で使えます。
🧮 ツール: 本数×長さ → 合計質量の概算
運搬・積載の目安に。単位質量(計算値)×長さ×本数で概算します。
※ めっき量・公差で実重量は多少前後します。車両積載は最大積載量・はみ出し制限もあわせて確認してください。
クランプ(緊結金具)の種類と許容荷重
許容荷重は、労働安全衛生法関係の規格・仮設工業会の認定基準等で公開されている代表値(パイプ軸方向の滑動に対する目安)です。実際の値は必ず製品ごとの表示・カタログで確認してください。
| 種類 | 接合の形 | 許容荷重の代表値 | 主な使いどころ |
|---|---|---|---|
| 直交クランプ | 2本を90°に固定 | 約4.9kN(約500kgf) | 骨組みの基本。荷重がかかる主要部 |
| 自在クランプ | 2本を任意角度で固定(回転式) | 約3.4kN(約350kgf) | 筋交い・斜材の取り付け |
| 3連クランプ(直交型) | 3本を平行・直交に連結 | 製品表示による | 平行連結・幅のある骨組み |
| 3連クランプ(自在型) | 3本を角度をつけて連結 | 製品表示による | 三方向への振り分け |
| 垂木止めクランプ | 単管+木材(垂木) | 製品表示による | 屋根下地・木材との併用部 |
| 単管ジョイント | パイプ同士を直線に延長 | —(曲げに弱い) | 定尺を超える長さの継ぎ足し |
強度が必要な箇所は直交クランプを優先し、自在クランプは角度が必要な筋交い等に限定するのが基本です。クランプはボルトの締め付けトルクが不足すると許容荷重を発揮できないため、確実に締め付けます(仮設工業会の基準では規定トルクでの締め付けが前提です)。
強度の目安(断面性能と計算例)
スパンと許容荷重の関係は支持条件・接続方法・荷重の種類に強く依存します。実際の設計は仮設工業会の基準・構造計算によることが前提です。ここでは断面性能(幾何計算値)と代表的な計算例のみを示します。
断面性能(φ48.6・計算値)
| 項目 | 2.4mm厚 | 1.8mm厚(参考) |
|---|---|---|
| 断面積 A | 3.48 cm² | 2.65 cm² |
| 単位質量 | 約2.73 kg/m | 約2.08 kg/m |
| 断面二次モーメント I | 9.32 cm⁴ | 7.26 cm⁴ |
| 断面係数 Z | 3.84 cm³ | 2.99 cm³ |
| 回転半径 i | 1.64 cm | 1.66 cm |
計算例(参考・2.4mm厚)
JIS G 3444のSTK500は降伏点355N/mm²以上・引張強さ500N/mm²以上です。両端支持・中央集中荷重・許容曲げ応力を降伏点の2/3(約236N/mm²)とした場合の、曲げ応力のみからの中央集中荷重の目安は次の通りです。
| スパン(支点間) | 中央集中荷重の目安 |
|---|---|
| 1.0m | 約3.6kN(約370kgf) |
| 1.5m | 約2.4kN(約247kgf) |
| 2.0m | 約1.8kN(約185kgf) |
| 3.0m | 約1.2kN(約123kgf) |
※ この計算例は自重・たわみ・座屈・クランプ部の強度を考慮していません。長いスパンでは曲げ強度より先にたわみが実用上の問題になり、接合部ではクランプの許容荷重(直交約500kgf・自在約350kgf)が先に決まることが多い点に注意してください。人が乗る用途・足場は必ず法規・基準に基づいて設計してください。
ジョイント・ベースなど周辺部材の解説
- 固定ベース — 柱の脚部を受ける金具。地面に直置きせず、コンクリート基礎・沓石(束石)にアンカー等で固定して使います。
- ジャッキベース — ねじ式で高さを調整できるベース。地面の不陸(高低差)の調整に使います。足場用は適合品を使用します。
- 単管ジョイント — パイプを直線に継ぎ足す金具。内挿式(ピン打ち込み・ボルト固定)が一般的です。継いだ部分は曲げに弱いため、荷重がかかる中間部を避け、継ぎ位置を支点近くにするのが基本です。
- 垂木止めクランプ — 単管に木材(垂木)を固定する金具。単管骨組み+木下地の屋根や棚板の取り付けに使います。
- キャップ — パイプ端部の保護キャップ。雨水の浸入(内面の錆)と接触時のけがを防ぎます。
- 沓石・コンクリートブロック基礎 — 柱脚の沈下・移動を防ぐ基礎。構造物の重さと地盤に応じて選びます。
DIYで使う際の注意(強度・基礎・防錆)
① 強度 — 「接合部で決まる」ことを忘れない
単管構造物の強度はパイプ本体よりクランプの滑動(ずれ)で決まることが多く、スパンを欲張るとたわみも大きくなります。荷重部は直交クランプで組む、筋交いを入れて水平力に抵抗させる、人が乗る・重量物を載せる用途は基準に基づいて設計する、が基本です。
② 基礎 — 直置きは沈下・転倒のもと
柱を地面に直置きすると、沈下・凍上・横ずれの原因になります。固定ベース+沓石・コンクリート基礎で受け、背の高い構造物は控え(斜め支え)や地面へのアンカーで転倒対策をします。強風時に風を受ける面積が大きい構造物(屋根・シート張り)は特に注意が必要です。
③ 防錆 — 切断面とキズが弱点
市販の単管パイプは溶融亜鉛めっき等で防錆されていますが、切断面・ネジ穴・深いキズはめっきが失われるため、ジンクリッチ塗料等で補修します。端部はキャップで塞ぎ、内面への雨水浸入を防ぐと長持ちします。
使い方・選び方のポイント
使用場面
足場・仮設構造物のほか、柵・フェンス、棚・作業台、単管小屋・カーポート、ビニールハウスの補強、看板の支柱などに使います。外径48.6mmで金具が共通なため、部材の追加・組み替えが容易です。
よくある間違い
①荷重部に自在クランプを使う(直交より許容荷重が小さい) ②スパンを取りすぎてたわむ ③柱を地面に直置きして沈下・転倒 ④切断面の防錆を忘れて内部から錆びる ⑤足場非適合のDIY向け品を事業の足場に使う ⑥1.8mm軽量タイプと2.4mm標準品を混同する(質量・強度が異なる)。
選び方のコツ
①持ち運び・組み替えが多いなら1.8mm軽量タイプ、強度重視なら2.4mm標準品 ②長さは運搬車両に積めるかで決める(継ぎ足しはジョイントで可能だが荷重部は避ける) ③金具は用途に合う専用品を選び、許容荷重の表示を確認 ④足場用途は労働安全衛生法の規格適合品(認定品)を選ぶ。
よくある質問
Q1. 単管パイプの太さ(直径)は何mmですか?
A. 外径48.6mmで統一されています。肉厚は標準品が2.4mm、軽量タイプが1.8mmで、外径が同じためクランプ等の金具は共通で使えます。48.6mmという外径は鋼管の標準外径系列(配管の40Aと同じ外径)に当たり、足場用鋼管(JIS G 3444のSTK500等)として規格化されています。
Q2. 単管パイプ1mあたりの重さは?
A. 肉厚2.4mmの標準品で約2.73kg/m、肉厚1.8mmの軽量タイプで約2.08kg/mです。例えば2m物なら標準品で約5.5kg、4m物で約10.9kgになります。長さに比例するので「2.73×長さ(m)」で概算できます。
Q3. 直交クランプと自在クランプはどう使い分ける?
A. 直交クランプは2本のパイプを90度に固定する金具で、許容荷重の代表値は約500kgf(約4.9kN)。自在クランプは角度を自由に変えられる回転式で、代表値は約350kgf(約3.4kN)と直交型より小さめです。荷重がかかる主要部は直交クランプで組み、筋交いなど角度が必要な箇所のみ自在クランプを使うのが基本です。
Q4. 単管パイプはどのくらいの重さに耐えられますか?
A. スパン(支点間距離)・支持条件・接続方法(クランプの滑動耐力)によって大きく変わるため、一概には言えません。実際の設計は仮設工業会の基準や構造計算によります。本ページの計算例(参考)では、両端支持・中央集中荷重・曲げ応力のみの条件で、スパン1mで約3.6kN(約370kgf)、2mで約1.8kN(約185kgf)が目安ですが、たわみやクランプ部の許容荷重が先に効くことが多い点に注意してください。
Q5. ホームセンターの単管パイプを足場に使ってもよい?
A. 事業として足場を組む場合は、労働安全衛生法に基づく規格(昭和56年労働省告示第103号「鋼管足場用の部材及び附属金具の規格」)に適合した鋼管・金具を使う必要があります。DIY向けに流通する単管パイプには足場用の適合品でないものもあるため、足場用途では適合品であることを製品表示で必ず確認してください。
Q6. 単管パイプは屋外で何年くらい持ちますか?
A. 一般的な単管パイプは溶融亜鉛めっき等の防錆処理がされており屋外でも長期間使えますが、寿命は環境(海岸部・多湿・土中接触など)に大きく依存するため一概には言えません。切断した端面はめっき層が無くなるため、ジンクリッチ塗料などで補修すると錆の進行を抑えられます。
Q7. 定尺の長さは何mがありますか?
A. 一般に0.5mから6.0mまで0.5m刻みで流通しています。ホームセンターでは1m・2m・3m・4mあたりが定番で、店舗によっては指定寸法へのカットサービスもあります。運搬する車両に積める長さかどうかも考えて選びましょう。
なぜ「48.6mm」なのか — 規格の背景
単管パイプの正式な出自は足場用の鋼管です。材料としてはJIS G 3444(一般構造用炭素鋼鋼管)のSTK500などが用いられ、外径48.6mmは鋼管の標準外径系列のひとつ(配管用鋼管の呼び径40Aと同じ外径)に当たります。外径が全国で統一されているからこそ、メーカーが違ってもクランプ・ジョイント・ベースといった金具がすべて共通で使える——これが単管パイプ最大の強みです。
足場に使う場合は、JISとは別に労働安全衛生法に基づく「鋼管足場用の部材及び附属金具の規格」(昭和56年労働省告示第103号)への適合が求められ、仮設工業会による認定制度も運用されています。肉厚1.8mmの軽量タイプは、高強度鋼を使うことで薄肉化した製品で、同じ外径のまま1mあたり約0.65kg軽くなり、運搬・組み替えの多い現場やDIYで人気があります。
近年は多様なクランプ・金具の登場で、単管パイプは「仮設材」から「DIYの構造材」へと用途が広がりました。ただし単管構造物の強度は多くの場合パイプ本体ではなく接合部(クランプ)と基礎で決まります。本ページの数値を目安にしつつ、人が乗る・重量物を支える構造物は必ず基準に基づいた設計・施工を行ってください。
関連する早見表
出典・参考
- JIS G 3444 — 一般構造用炭素鋼鋼管(STK500ほか)。寸法・単位質量・機械的性質
- 鋼管足場用の部材及び附属金具の規格(昭和56年労働省告示第103号) — 足場用鋼管・緊結金具の法規格
- 一般社団法人 仮設工業会 公開基準・認定基準(参考) — クランプ許容荷重の代表値等
※ 質量は単位質量×長さの計算値、断面性能は寸法からの幾何計算値です。クランプの許容荷重は公開されている代表値(目安)であり、実際の設計・使用にあたっては製品ごとの表示値と最新の法令・基準を必ず確認してください。
最終更新: 2026-07-08