スペック早見表

金属重量 計算ツール

材質(鉄/SUS304/316/アルミ/銅/真鍮/鉛/チタン)×形状(丸棒/角棒/六角棒/丸パイプ/角パイプ/平板)×寸法から重量を即計算。各材料の密度・JIS規格寸法に基づきます。

丸棒=径A・長さL/角棒(□)=A×A×L/六角棒=対辺S=A・長さL/平板=A×B×t/丸パイプ=外径A・肉厚t・長さL/角パイプ=辺A・肉厚t・長さL

重量

計算式: 重量(kg) = 体積(cm³) × 密度(g/cm³) ÷ 1000

計算式(形状別)

形状断面積(mm²)体積(mm³)備考
丸棒π × (D/2)²π × (D/2)² × LD=直径
角棒(正方)A × AA² × LA=辺長
角棒(矩形)A × BA × B × L
六角棒(√3/2) × S² ≒ 0.866 × S²0.866 × S² × LS=対辺距離(スパナ寸法)
平板A × BA × B × tt=板厚
丸パイプπ × ((D/2)² − ((D−2t)/2)²)同 × LD=外径, t=肉厚
角パイプA² − (A−2t)²同 × L外辺A, 肉厚t

※体積はmm³基準。cm³に換算する場合は÷1000、kg換算は ×密度(g/cm³) ÷1000。

主要金属の密度

材質記号密度
(g/cm³)
主な用途
炭素鋼(一般構造用)SS4007.85建築・橋梁・機械フレーム最汎用
炭素鋼(機械構造用)S45C7.85軸・歯車・ボルト
鋳鉄FC200/FCD4007.10〜7.30エンジンブロック・基台
ステンレス(オーステナイト)SUS3047.93食品機械・建築・耐食
ステンレス(モリブデン入)SUS3167.98海水・薬品環境
ステンレス(フェライト)SUS4307.70家電・厨房
アルミニウム(純アルミ)A10502.71装飾・電線
アルミ合金(Al-Mg系)A50522.68船舶・建築・輸送機器
アルミ合金(高強度)A2017/A70752.79/2.81航空機・ジュラルミン
銅(タフピッチ銅)C11008.96電線・導電・配管
真鍮(快削)C36048.50装飾・楽器・水栓金物
青銅(リン青銅)C51918.86軸受・ばね
Pb11.34放射線遮蔽・蓄電池・はんだ
チタン(純チタン)TP270/TR2704.51耐食・医療・航空
マグネシウム合金AZ311.78軽量化・PC筐体
亜鉛(ダイカスト)ZDC26.60めっき原料・ダイカスト
ニッケルNi8.90めっき・耐食合金
Ag10.49装飾・電気接点
Au19.32装飾・電子部品
白金Pt21.45触媒・装飾

主要規格丸棒の単位重量(kg/m)

JIS規格丸棒の代表寸法での単位重量。

径(mm)SS400 7.85SUS304 7.93アルミ 2.71銅 8.96真鍮 8.50
φ60.2220.2240.0770.2530.240
φ100.6170.6230.2130.7040.668
φ161.5781.5940.5451.8021.709
φ202.4662.4910.8512.8152.670
φ253.8533.8931.3304.3984.172
φ305.5495.6051.9166.3336.008
φ409.8659.9653.40511.25910.681
φ5015.41315.5715.32117.59316.690
φ7534.68035.03411.97239.58437.552
φ10061.65462.28221.28470.37266.759

板材の単位重量(kg/m²) 板厚別

板厚(mm)×密度(g/cm³)がそのまま1m²あたりの重量(kg)。定尺板1枚の重量は 縦(m)×横(m)×下表の値。

板厚(mm)SS400 7.85SUS304 7.93A5052 2.68銅C1100 8.96
1.07.857.932.688.96
1.612.5612.694.2914.34
2.015.7015.865.3617.92
3.225.1225.388.5828.67
4.535.3335.6912.0640.32
6.047.1047.5816.0853.76
9.070.6571.3724.1280.64
12.094.2095.1632.16107.52

※例: 3×6板(サブロク板, 914×1829mm)のSS400 t3.2 → 0.914×1.829×25.12 ≒ 42.0kg。1×2mのt6.0 → 2×47.10=94.2kg。

金属の重量計算と密度

金属の重量は「体積×密度」で求められます。密度は単位体積あたりの質量で物質ごとに固有の値を持ち、鉄は7.85、アルミは約2.7、銅は8.96(g/cm³)。同じ寸法でも材質によって重さは3倍近く変わります。形状によって体積の求め方が変わる(板は縦×横×厚さ、丸棒はπ/4×径²×長さ、パイプは外径と内径の差から)ため、正確な重量を得るには寸法を正しく測ることが前提です。

重量の見積もりは、材料の運搬・積載計画、構造の検討、コスト算出に欠かせません。鋼材はkg単価×計算質量(理論重量)で取引されることが多いため、設計や購買の段階で重量を押さえておくと、見積もり違いや過積載を防げます。

実務で起きやすい取り違え・単位の罠

最も多いのが単位の混同です。密度7.85 g/cm³は7850 kg/m³と同じ値で、体積をm³で出したのにg/cm³をそのまま掛けて1000倍ずれる計算ミスが典型です(本ツールは寸法mm入力→kg出力で統一)。また丸棒の重量は径の2乗に比例するため、φ50はφ25の「2倍」ではなく4倍(15.41 kg/m 対 3.85 kg/m)。暗算にはSS400丸棒の簡便式 kg/m≒0.006165×D²(D:mm)が便利で、φ20なら0.006165×400≒2.47 kg/mと上表の値に一致します。

形状寸法の取り違えにも注意が必要です。六角棒は対辺S(スパナ寸法)で計算しますが、誤って対角D(=1.155S)を入力すると断面積が1.155²=1.33倍、つまり重量が約33%過大になります。丸パイプでは「呼び径」と「外径」が別物で、配管用鋼管SGPの25Aは外径34.0mm。呼び径の25で計算すると大きくずれます。鋼管の単位重量は W(kg/m)=0.02466×t×(D−t)(D=外径mm, t=肉厚mm)で求まり、JIS G 3452の質量表もこの計算式に基づいています。

計算で得られるのは公称寸法どおりの「理論重量(計算質量)」であり、実測重量とは完全には一致しません。圧延材には板厚・径の許容差があるためです。鋼板はJIS G 3193が基本質量を「板厚1mm×1m²あたり7.85kg」と定めており、鋼材取引の多くはこの理論重量ベースで行われます。またSS400(7.85)の重量表をSUS304(7.93)に流用すると約1%軽く出ます。数kgの部品なら誤差範囲ですが、トン単位の購買やクレーン吊り上げ・トラック積載の計画では、理論値に許容差分の余裕を見込んでください。

よくある質問

Q. 金属の重量計算式は?

A. 重量(kg) = 体積(cm³) × 密度(g/cm³) ÷ 1000。形状別の体積公式: 丸棒=π(D/2)²L、角棒=A×B×L、六角棒=0.866×S²×L(S=対辺)、丸パイプ=π((D/2)²-((D-2t)/2)²)×L (寸法はmm、結果はcm³に換算)。

Q. SUS304とSUS316の重量差は?

A. 密度はSUS304=7.93、SUS316=7.98 g/cm³でほぼ同じ(差0.6%)。実用上は同重量として扱える。SUS316Lも7.98でSUS316と同じ。

Q. 鉄とアルミの重量比は?

A. 密度比 鉄7.85 ÷ アルミ2.71 = 約2.9倍。同寸法なら鉄はアルミの約3倍重い。重量物の軽量化でアルミを採用する根拠。

Q. 六角棒の対辺と対角は?

A. 六角棒の寸法は対辺距離(S, スパナサイズ)で表記。対角距離D=2S÷√3≒1.155S。断面積=(√3/2)×S²≒0.866×S²。

Q. サブロク板(3×6板)の鉄板1枚の重さは?

A. 914×1829mmのSS400なら 重量(kg)=0.914×1.829×板厚(mm)×7.85。t1.6≒21.0kg、t3.2≒42.0kg、t6.0≒78.7kg。

Q. 理論重量と実重量の違いは?

A. 理論重量は公称寸法×密度で算出した計算値(本ツールの結果)。実際の圧延材には板厚・径の許容差があり実測値とは数%ずれ得る。鋼板取引はJIS G 3193の基本質量(板厚1mm×1m²=7.85kg)による理論重量ベースが一般的。

関連する早見表

出典・参考

  • JIS G 3193(熱間圧延鋼板の形状・寸法・質量: 基本質量 7.85kg/(mm·m²))・JIS G 3452(配管用炭素鋼鋼管の寸法・質量計算式)
  • JIS G 4051・G 4303・G 4304・G 4305(鉄鋼・ステンレス物性)
  • JIS H 4040・H 4080(アルミ材物性)
  • JIS H 3100・H 3250(銅・真鍮材物性)
  • 機械設計便覧(日本機械学会)・金属材料データブック
  • 各材料メーカー(JFE・神戸製鋼・住友軽金属・三菱マテリアル・日鉄ステンレス)公開技術資料

※密度は代表値です。鋳造・押出・熱処理状態で僅かに変動します。重量物の精密計算ではメーカー証明値を確認してください。

※本表の密度・単位重量はJIS G 3193・G 3452・G 4304ほか各JIS規格および機械設計便覧の公表値と照合しています(2026-07-18)。

最終更新: 2026-07-18