スペック早見表

配管識別色早見表|水=青・蒸気=暗い赤・ガス=うすい黄(JIS Z 9102)

工場・プラント・ビル設備の配管の中身を色で見分けるJIS Z 9102「配管系の識別表示」の7区分が色と用途の対応がひと目で確認できます。各色はマンセル値まで指定されているので、塗料・テープの発注にも使えます。

🎨 配管識別色 即答ボックス

2.5PB 5/8
蒸気暗い赤7.5R 3/6
空気N9.5
ガスうすい黄2.5Y 8/6
茶色7.5YR 5/6
電気うすい黄赤2.5YR 7/6

このページについて

配管は外から中身が見えません。そこでJIS Z 9102(1987年制定)は、管内の物質を7種類に分け、それぞれに識別色を割り当てました。本ページはその対照表です。実際の現場では、識別色の塗装・テープに加えて物質名の文字と流れ方向の矢印を併記するのが通例で、色だけで断定せず文字表示とセットで読むのが安全です。事業所ごとの追加ルール(細分色など)がある場合はそちらが優先されます。

表1: 物質の種類と識別色(JIS Z 9102)

よく使う:
物質の種類識別色マンセル値色見本(近似)主な配管の例
2.5PB 5/8給水・冷却水・冷温水
蒸気暗い赤7.5R 3/6蒸気(スチーム)配管
空気N9.5圧縮空気(エア)配管
ガスうすい黄2.5Y 8/6都市ガス・燃料ガス
酸又はアルカリ灰紫2.5P 5/5薬液・薬品配管
茶色7.5YR 5/6燃料油・潤滑油配管
電気うすい黄赤2.5YR 7/6電線管・ダクト

※ JIS Z 9102:1987 表1(物質の種類とその識別色)・表2(色の指定)による。色見本はマンセル値からの近似表示で、正確な色は色票・塗料メーカーのマンセル対応品で確認してください。

運用の基本(文字と矢印の併記)

表示要素役割
識別色(塗装・テープ)遠目でも系統が分かる。全長塗装またはバンド巻き
物質名の文字表示「冷却水」「蒸気」など。色の誤読を防ぐ最終確認
流れ方向の矢印バルブ操作・系統追いの必須情報

※ 表示位置はバルブ付近・分岐部・壁貫通部・機器接続部など「迷う場所」に置くのが実務の定石です。表示の密度・書式は事業所ルールによります。

よくある間違い

  • 色だけで中身を断定する — 事業所独自の細分ルールや経年の色あせがあります。文字表示・図面(P&ID)との突き合わせが基本。
  • 蒸気の「暗い赤」と消火設備の赤を混同する — 消火系の赤は安全色・消防の文脈で、Z 9102の蒸気とは別系統です。
  • ガス(うすい黄)と電気(うすい黄赤)の見間違い — 隣り合う色相です。照明の悪い場所では特に文字で確認。
  • 「JISだから義務」と思い込む — JIS自体は任意規格。ただし社内基準や個別法令の表示義務でJIS準拠になっている現場が大半です。
  • 高圧ガス容器(ボンベ)の色と混同する — ボンベの塗色は容器保安規則という別の法体系です(酸素=黒・炭酸=緑など)。ボンベの色早見表を参照。

識別色のしくみ

7色の割り当てには連想が効いています。水は青、油は茶、蒸気は熱の赤系——ここまでは直感どおりです。面白いのは空気の「白」で、危険性の低い圧縮空気を最も無彩色に寄せ、目立つ色を危険側(ガスの黄・薬品の灰紫)に譲る配分になっています。そして各色にマンセル値が指定されているのがこの規格の実務的な価値です。「青いテープ」ではなく「2.5PB 5/8」で発注できるため、増設工事で色味がずれて別系統に見える、という事故を防げます。

色で系統を識別する発想は、電線の色(JIS C 0446)高圧ガス容器の塗色(容器保安規則)と同じ思想の親戚ですが、根拠となる文書がそれぞれ別です。同じ「黄色」でも配管ではガス、容器では塩素——横断して覚えようとせず、対象ごとに正しい表を引くのが安全です。

よくある質問

Q1. 配管の色分けは何で決まっている?

A. JIS Z 9102「配管系の識別表示」(1987年制定)です。水=青・蒸気=暗い赤・空気=白・ガス=うすい黄・酸又はアルカリ=灰紫・油=茶色・電気=うすい黄赤の7区分で、マンセル値による色の指定があります。

Q2. ガス管は何色?

A. うすい黄(2.5Y 8/6)です。圧縮空気は白で別区分。似た色調もあるため文字表示との併読が確実です。

Q3. マンセル値とは?

A. 色相・明度・彩度で色を数値表記する体系です。水の「2.5PB 5/8」は色相2.5PB(紫みの青)・明度5・彩度8。数値で発注できるので色ブレを防げます

Q4. 識別色の表示は配管全部を塗るの?

A. 全長塗装のほか、テープのバンド巻きや、物質名+矢印入りの表示を要所(バルブ・分岐・貫通部)に付ける方法が使われます。細部は事業所ルールによります。

Q5. この色分けは法律の義務?

A. JIS自体は任意規格です。ただし個別法令の表示義務や社内安全規程でJIS準拠が指定される現場が多く、事実上の標準になっています。

Q6. 消火用の配管が赤いのはこの規格?

A. 別系統です。消火まわりの赤は安全色(JIS Z 9103系)・消防の慣行に由来し、Z 9102の「暗い赤」は蒸気の識別色。同じ赤系でも意味が違います。

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出典・参考

  • JIS Z 9102:1987「配管系の識別表示」 — 表1(物質の種類とその識別色)・表2(色の指定・マンセル値)

※ 本ページは識別色を引くための早見表です。実際の配管の同定・操作は、文字表示・図面・事業所の管理者の確認によってください。色見本はディスプレイ表示の近似であり、色票の代わりにはなりません。

最終更新: 2026-08-20