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管理濃度 一覧 早見表(作業環境評価基準の全物質)

管理濃度は、作業環境測定の結果から作業場所を第一〜第三管理区分に分けるための指標で、作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)の別表に全97項目が定められています(25℃・1気圧の値)。トルエン20ppm・キシレン50ppm、粉じんはE=3.0/(1.19Q+1)mg/m³(Q: 遊離けい酸含有率%)です。2026年10月時点の告示で確認しています。

🧪 管理濃度 判断即答ボックス

第一評価値が管理濃度未満なら第一管理区分B測定をしたときはB測定値も管理濃度未満
第二評価値が管理濃度を超えたら第三管理区分(直ちに改善)B測定値が管理濃度の1.5倍超でも第三
第二評価値が管理濃度以下なら第一か第二管理区分第一に当たらなければ第二(B測定値は1.5倍以下のとき)
遊離けい酸10%の粉じんなら約0.233mg/m³E=3.0/(1.19Q+1)。0%なら3.0mg/m³
有機溶剤の混合物ならC1/E1+C2/E2+…を1と比べる同じ発散源から出る場合(第2条第4項・通達)
A測定の測定値1点だけなら管理濃度と直接比べない評価値(統計処理した値)にして比べる(通達)
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このページについて

作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)の別表に定められた管理濃度の全97項目(粉じん1・特定化学物質57・石綿・鉛・有機溶剤37)を告示の表記と単位のまま一覧にしました。

表1: 管理濃度の一覧(作業環境評価基準 別表)

号物の種類管理濃度
粉じん(粉じん則)
1土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じん式で計算(表2)
特定化学物質(特化則)。[第1類]以外は第2類物質
2アクリルアミド0.1 mg/m³
3アクリロニトリル2 ppm
4アルキル水銀化合物(アルキル基がメチル基又はエチル基である物に限る。)0.01 mg/m³
水銀として
4の2エチルベンゼン [特別有機溶剤]20 ppm
5エチレンイミン0.05 ppm
6エチレンオキシド1 ppm
7塩化ビニル2 ppm
8塩素0.5 ppm
9塩素化ビフェニル(別名PCB) [第1類]0.01 mg/m³
9の2オルト―トルイジン1 ppm
9の3オルト―フタロジニトリル0.01 mg/m³
10カドミウム及びその化合物0.05 mg/m³
カドミウムとして
11クロム酸及びその塩0.05 mg/m³
クロムとして
11の2クロロホルム [特別有機溶剤]3 ppm
12五酸化バナジウム0.03 mg/m³
バナジウムとして
12の2コバルト及びその無機化合物0.02 mg/m³
コバルトとして
13コールタール0.2 mg/m³
ベンゼン可溶性成分として
13の2酸化プロピレン2 ppm
13の3三酸化二アンチモン0.1 mg/m³
アンチモンとして
14シアン化カリウム3 mg/m³
シアンとして
15シアン化水素3 ppm
16シアン化ナトリウム3 mg/m³
シアンとして
16の2四塩化炭素 [特別有機溶剤]5 ppm
16の3一・四―ジオキサン [特別有機溶剤]10 ppm
16の4一・二―ジクロロエタン(別名二塩化エチレン) [特別有機溶剤]10 ppm
17三・三′―ジクロロ―四・四′―ジアミノジフェニルメタン0.005 mg/m³
17の2一・二―ジクロロプロパン [特別有機溶剤]1 ppm
17の3ジクロロメタン(別名二塩化メチレン) [特別有機溶剤]50 ppm
17の4ジメチル―二・二―ジクロロビニルホスフェイト(別名DDVP)0.1 mg/m³
17の5一・一―ジメチルヒドラジン0.01 ppm
18臭化メチル1 ppm
19重クロム酸及びその塩0.05 mg/m³
クロムとして
20水銀及びその無機化合物(硫化水銀を除く。)0.025 mg/m³
水銀として
20の2スチレン [特別有機溶剤]20 ppm
20の3一・一・二・二―テトラクロロエタン(別名四塩化アセチレン) [特別有機溶剤]1 ppm
20の4テトラクロロエチレン(別名パークロルエチレン) [特別有機溶剤]25 ppm
20の5トリクロロエチレン [特別有機溶剤]10 ppm
21トリレンジイソシアネート0.005 ppm
21の2ナフタレン10 ppm
21の3ニッケル化合物(ニッケルカルボニルを除き、粉状の物に限る。)0.1 mg/m³
ニッケルとして
22ニッケルカルボニル0.001 ppm
23ニトログリコール0.05 ppm
24パラ―ニトロクロルベンゼン0.6 mg/m³
24の2砒素及びその化合物(アルシン及び砒化ガリウムを除く。)0.003 mg/m³
砒素として
25弗化水素0.5 ppm
26ベータ―プロピオラクトン0.5 ppm
27ベリリウム及びその化合物 [第1類]0.001 mg/m³
ベリリウムとして
28ベンゼン1 ppm
28の2ベンゾトリクロリド [第1類]0.05 ppm
29ペンタクロルフェノール(別名PCP)及びそのナトリウム塩0.5 mg/m³
ペンタクロルフェノールとして
29の2ホルムアルデヒド0.1 ppm
30マンガン及びその化合物0.05 mg/m³
マンガンとして
30の2メチルイソブチルケトン [特別有機溶剤]20 ppm
31沃化メチル2 ppm
31の2リフラクトリーセラミックファイバー0.3 本/cm³
5μm以上の繊維として
32硫化水素1 ppm
33硫酸ジメチル0.1 ppm
石綿(石綿則)
33の2石綿0.15 本/cm³
5μm以上の繊維として
鉛(鉛則)
34鉛及びその化合物0.05 mg/m³
鉛として
有機溶剤(有機則)。印のないものは第2種有機溶剤
35アセトン500 ppm
36イソブチルアルコール50 ppm
37イソプロピルアルコール200 ppm
38イソペンチルアルコール(別名イソアミルアルコール)100 ppm
39エチルエーテル400 ppm
40エチレングリコールモノエチルエーテル(別名セロソルブ)5 ppm
41エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名セロソルブアセテート)5 ppm
42エチレングリコールモノ―ノルマル―ブチルエーテル(別名ブチルセロソルブ)25 ppm
43エチレングリコールモノメチルエーテル(別名メチルセロソルブ)0.1 ppm
44オルト―ジクロルベンゼン25 ppm
45キシレン50 ppm
46クレゾール5 ppm
47クロルベンゼン10 ppm
48酢酸イソブチル150 ppm
49酢酸イソプロピル100 ppm
50酢酸イソペンチル(別名酢酸イソアミル)50 ppm
51酢酸エチル200 ppm
52酢酸ノルマル―ブチル150 ppm
53酢酸ノルマル―プロピル200 ppm
54酢酸ノルマル―ペンチル(別名酢酸ノルマル―アミル)50 ppm
55酢酸メチル200 ppm
56シクロヘキサノール25 ppm
57シクロヘキサノン20 ppm
58一・二―ジクロルエチレン(別名二塩化アセチレン) [第1種]150 ppm
59N・N―ジメチルホルムアミド10 ppm
60テトラヒドロフラン50 ppm
61一・一・一―トリクロルエタン200 ppm
62トルエン20 ppm
63二硫化炭素 [第1種]1 ppm
64ノルマルヘキサン40 ppm
65一―ブタノール25 ppm
66二―ブタノール100 ppm
67メタノール200 ppm
68メチルエチルケトン200 ppm
69メチルシクロヘキサノール50 ppm
70メチルシクロヘキサノン50 ppm
71メチル―ノルマル―ブチルケトン5 ppm

※ 値は温度25℃・1気圧の空気中の濃度です(別表の備考)。「水銀として」などは、その元素・成分の量に換算した濃度です。石綿・リフラクトリーセラミックファイバーは長さ5μm以上の繊維の本数です。見出しと印の分類は当サイトの整理で、施行令 別表第三・別表第六の二、特化則 第2条第1項第3号の2、有機則 第1条第1項第3号・第4号によります。インジウム化合物・溶接ヒューム・オーラミン・マゼンタなどの特定化学物質、第3種有機溶剤(ガソリンなど)、第3類物質(アンモニアなど)は別表にありません。

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表2: 土石・岩石・鉱物・金属・炭素の粉じん

別表第1号の式 E = 3.0 ÷ (1.19Q + 1)(E: 管理濃度 mg/m³、Q: 遊離けい酸含有率 %)で計算した値です。

遊離けい酸含有率 Q(%)管理濃度 E(mg/m³)
03.00
11.37
20.888
30.656
50.432
100.233
150.159
200.121
300.0817
400.0617
500.0496
600.0414
800.0312
1000.0250

※ 当サイトが式で計算し、有効数字3桁に四捨五入(Q=0%でちょうど3.0、Q=100%でちょうど0.025)。含有率はエックス線回折分析方法か重量分析方法で測ります(作業環境測定基準 第2条の3。2026年10月1日の改正前は第2条の2)。土石・岩石・鉱物の特定粉じん作業の屋内作業場では、含有率が明らかな場合を除き、粉じんの濃度と一緒に含有率も測ります(粉じん則 第26条第2項)。

表3: 管理区分の決め方(作業環境評価基準 第2条)

管理区分A測定だけのときA測定とB測定をしたとき状態(通達)
第一第一評価値 < 管理濃度第一評価値 < 管理濃度 かつ B測定値 < 管理濃度ほとんど(95%以上)の場所で管理濃度を超えない
第二第一評価値 ≧ 管理濃度 かつ 第二評価値 ≦ 管理濃度第二評価値 ≦ 管理濃度 かつ B測定値 ≦ 管理濃度×1.5(第一に当たるものを除く)平均は超えないが改善の余地がある
第三第二評価値 > 管理濃度第二評価値 > 管理濃度 又は B測定値 > 管理濃度×1.5平均が管理濃度を超える

※ 第一評価値は濃度の高い側から5%に当たる濃度の推定値、第二評価値は算術平均濃度の推定値です(昭和63年9月16日 基発第605号)。1日の測定では、A測定値の幾何平均値 M1・幾何標準偏差 σ1 から log EA1 = log M1 + 1.645√(log2σ1 + 0.084)、log EA2 = log M1 + 1.151(log2σ1 + 0.084) で求めます(第3条。2作業日の式もある)。B測定値は2点以上なら最大値。労働者の身体に装着する試料採取機器で測るC・D測定(作業環境測定基準 第10条第5項など)もA・Bと同じに評価します(第4条)。定量下限未満の測定点は定量下限の値とみなし、管理濃度の1/10未満は1/10とみなすことができます(第2条第2項・第3項)。

表4: 規則ごとの測定と評価・措置の条文

規則定期の測定評価第三管理区分(直ちに改善)第二管理区分(改善の努力)評価記録の保存
粉じん則6月以内ごとに1回(第26条)第26条の2第26条の3第26条の47年
特化則6月以内ごとに1回(第36条)第36条の2第36条の3第36条の43年(一部30年)
石綿則6月以内ごとに1回(第36条)第37条第38条第39条40年
鉛則1年以内ごとに1回(第52条)第52条の2第52条の3第52条の43年
有機則6月以内ごとに1回(第28条)第28条の2第28条の3第28条の43年

※ 評価は測定のたびに速やかに作業環境評価基準に従って行います(労働安全衛生法 第65条の2第2項と各規則)。第三管理区分の場所は、直ちに施設・設備・作業工程・作業方法を点検して改善し、第一・第二管理区分になるようにします(効果の確認の測定・評価、有効な呼吸用保護具の使用などの定めもある)。特定有機溶剤混合物を扱う作業場には有機則 第28条(第1項を除く)〜第28条の4 が準用されます(特化則 第36条の5)。30年保存は特化則 第36条の2第3項。対象・例外の全部は原典を確認してください。

表5: 管理濃度・許容濃度・濃度基準値の違い

値決めているもの何と比べるか
管理濃度作業環境評価基準(告示)の別表。行政的な見地から設定(通達)A測定値は統計的に処理した評価値にして比べる(1点ずつは比べない)。B測定値は管理濃度・その1.5倍と比べる
許容濃度日本産業衛生学会の値(ACGIHのTLV-TWAなどと同じく暴露限界の例。通達)個々の労働者のばく露濃度と比べる前提の値。管理濃度とは別のもの(通達)
濃度基準値厚生労働大臣が定める濃度の基準(安衛則 第577条の2第2項)大臣が定める物を製造・取り扱う業務を行う屋内作業場で、労働者がばく露される程度をこの基準以下にする

※ 許容濃度・濃度基準値の数値は載せていません。同じ物質でも値が違うことがあるため、場面に合った原典を確認してください。

使い方

  1. 表1で引く — 単位と「〜として」を確かめる。粉じんは表2。
  2. 評価値を出す — 幾何平均・幾何標準偏差から第一・第二評価値を計算(表3の注)。
  3. 管理区分を決める — 評価値とB測定値を管理濃度と比べる(表3)。
  4. 措置をとる — 第三は直ちに改善、第二は改善に努める(表4)。

有機溶剤の混合物(2種類以上が同じ発散源から出る場合)は、測定点ごとに C = C1/E1 + C2/E2 + …(C: 種類ごとの測定値、E: 種類ごとの管理濃度)を測定値とみなし、管理濃度に当たる値を1として評価します(第2条第4項。別々の発散源から出て空気中で混ざる場合は含まない(通達))。例: トルエン8ppm(管理濃度20ppm)とキシレン15ppm(同50ppm)なら 8/20 + 15/50 = 0.7。

※ 本ページは告示の管理濃度を引くための早見表で、分類・要約は当サイトの整理です。作業環境測定の実施・評価と、換気・保護具などの安全衛生の判断は、原典と作業環境測定士などの有資格者の確認のうえで行ってください。

管理濃度は「場所」を評価する値

単位作業場所の測定値はばらつくので、作業環境評価基準は対数正規分布を前提にした式で高い側の5%値(第一評価値)と平均(第二評価値)を推定し、管理濃度と比べて場所の状態を3段階に分けます。管理濃度は暴露限界や規制の動向、管理技術の実用可能性などをもとに行政的な見地から決められた値です(通達)。

よくある質問

Q1. 管理濃度とは?

A. 作業場所を第一〜第三管理区分に分けるための指標の濃度です(25℃・1気圧)。A測定は評価値にして比べ、B測定は測定値を管理濃度・その1.5倍と比べます。許容濃度とは別の値です(通達)。

Q2. トルエン・キシレンなど有機溶剤の管理濃度は?

A. トルエン20ppm、キシレン50ppm、アセトン500ppm、メタノール200ppmなどです(表1)。

Q3. 粉じんの管理濃度はどう計算する?

A. E=3.0/(1.19Q+1)(mg/m³。Qは遊離けい酸含有率%)で、Q=0%なら3.0、Q=10%なら約0.233です(表2)。

Q4. 第三管理区分になるのはどんなとき?

A. 第二評価値が管理濃度を超えるとき、又はB測定値が管理濃度の1.5倍を超えるときです。直ちに改善して第一・第二管理区分にします(有機則第28条の3など)。

Q5. 管理濃度と許容濃度・濃度基準値の違いは?

A. 管理濃度は作業場所の評価値と比べる値、許容濃度(学会)と濃度基準値(安衛則第577条の2第2項)は労働者のばく露に関する値です(表5)。

Q6. 有機溶剤を2種類以上含むときはどう評価する?

A. 測定点ごとにC1/E1+C2/E2+…(測定値÷管理濃度の合計)を求め、1と比べます(第2条第4項)。同じ発散源から出る混合物の場合です(通達)。

Q7. 溶接ヒューム・マンガンの管理濃度は?

A. マンガン及びその化合物はマンガンとして0.05mg/m³です。溶接ヒュームは別表になく、マンガン濃度から要求防護係数(C/0.05)を求めて呼吸用保護具を選びます(特化則第38条の21、令和2年厚労告第286号)。

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出典・参考

  • 作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号) 第1条〜第4条・別表(別表の最終改正 令和2年厚生労働省告示第192号、2021年4月1日施行)、作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号) 第2条・第2条の2(2026年10月1日以降は第2条の3)、通達 昭和63年9月16日 基発第605号「作業環境評価基準の適用について」 — 厚生労働省 法令等データベースサービス(評価基準・測定基準・通達。令和8年8月1日現在の法令まで収録。2026年10月29日取得)
  • 令和8年厚生労働省告示第325号(改正法の施行に伴う関係告示の整備等。2026年10月1日適用) 第2条・第3条(作業環境評価基準は第2条・第4条の引用条項のみ改正、別表は改正なし)・第5条(令和2年厚生労働省告示第286号の改正。同号 第2条の式は新旧対照表で確認)、施行通達 令和8年8月21日 基発0821第2号 — 厚生労働省(告示PDF・通達PDF。2026年10月29日取得)
  • 労働安全衛生法 第65条・第65条の2、同施行令 第21条・別表第三・別表第六の二、安衛則 第577条の2、有機則 第1条・第28条〜第28条の4、特化則 第2条・第36条〜第36条の5・第38条の21、粉じん則 第25条〜第26条の4、鉛則 第52条〜第52条の4、石綿則 第36条〜第39条 — e-Gov法令検索の現行条文(法は令和7年法律第33号、施行令は令和8年政令第196号、規則は令和8年厚生労働省令第116号(石綿則は同第3号)による改正まで)で確認

※ 本ページの数値は2026年10月時点で確認した出典にもとづきます。2027年以降に施行される公布済みの改正を反映した法令でも、本ページで使う条と施行令の別表は同文です。改正されることがあるため、最新の原典を確認してください。

※ 表1は告示の別表の転記(漢数字をアラビア数字に置換)、表2は別表の式からの計算(有効数字3桁に四捨五入)、表3〜表5は告示・通達・条文の要約です。

※ 本ページの表・数値は、上記の出典をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関・団体が作成したものではありません。

最終更新: 2026-10-29

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