スペック早見表

コンクリート配合 早見表(設計基準強度 Fc18〜Fc60)

レディーミクストコンクリート(JIS A 5308準拠)の設計基準強度Fc18〜Fc60 全11強度について、標準配合(W/C・単位水量・単位セメント量・細骨材・粗骨材)、スランプ・空気量の標準値、用途目安を収録。

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設計基準強度Fcを入力してください。

標準配合表(普通ポルトランドセメント・粗骨材最大寸法20mm・空気量4.5%)

単位: 単位量 kg/m³ (コンクリート1m³あたり), W/C=%, スランプ=cm, 空気量=%。表は一般的目安値で、使用骨材の特性・混和剤により変動します。

設計強度
Fc (N/mm²)
W/C
(%)
単位水量 W
(kg/m³)
単位セメント量 C
(kg/m³)
細骨材 S
(kg/m³)
粗骨材 G
(kg/m³)
スランプ
(cm)
空気量
(%)
用途
Fc186518528583510208-184.5±1.5一般構造物・土間コン
Fc216018030083010158-184.5±1.5住宅基礎・一般RC建築
Fc245517532081010108-184.5±1.5中低層RC・アパート・商業建築
Fc275217533580010058-214.5±1.5中高層RC・耐震住宅
Fc305017034079510008-214.5±1.5高層RC・プレキャスト
Fc334817035578599512-214.5±1.5超高層RC
Fc364517037577599012-214.5±1.5超高層・耐震建築
Fc424216539577098515-214.5±1.5特殊構造・橋梁
Fc483816042075598015-244.5±1.5PC桁・原子力建屋
Fc543516045573097018-244.5±1.5高強度PC・超高層基礎
Fc603215548571096518-244.5±1.5最高強度・特殊構造物

配合設計の基本

呼び強度 Fq = 設計基準強度 Fc + 構造体補正値(mSn)

  • Fc: 設計基準強度 (構造計算で決定)
  • mSn: 構造体補正値 (3〜6 N/mm², 打設時期・条件で決定)
  • W/C: 水セメント比 = 単位水量W ÷ 単位セメント量C × 100(%)
  • s/a: 細骨材率 = 細骨材体積 ÷ (細骨材+粗骨材)体積

JASS 5では耐久性確保のため水セメント比の最大値を規定: ポルトランドセメント・混合セメントA種は65%以下、混合セメントB種(高炉B種・フライアッシュB種等)は60%以下。あわせて単位水量185kg/m³以下・単位セメント量270kg/m³以上も規定。

JIS A 5308 呼び強度区分

区分呼び強度 (N/mm²)用途
普通コンクリート18, 21, 24, 27, 30, 33, 36, 40, 42, 45一般RC建築
軽量コンクリート18, 21, 24, 27, 30, 33, 36, 40軽量化が必要な部材
舗装コンクリート曲げ4.5道路舗装
高強度コンクリート50, 55, 60超高層・PC部材

呼び強度60を超える高強度コンクリートはJIS A 5308の適用範囲外(国土交通大臣認定等による)。

スランプ値と用途

スランプ (cm)性状用途
0-2硬練り舗装・工場製品(バイブレーター必須)
5-8固め舗装・ダム・重力式構造
8-12一般一般RC構造・住宅基礎
12-15一般〜やや軟柱・梁・密な配筋部
15-18やや軟一般建築の多くはこの範囲
18-21高強度・ポンプ圧送・密配筋
21-24高流動超高層・高密度配筋
スランプフロー 50-70cm自己充填高流動コンクリート・困難箇所

空気量の標準値

コンクリート種類標準空気量 (%)理由
普通コンクリート4.5 ± 1.5凍結融解抵抗性・ワーカビリティ向上
軽量コンクリート5.0 ± 1.5軽量骨材の吸水を考慮
高強度コンクリート4.5 ± 1.5JIS A 5308標準値。強度優先で低めに指定する例もある
舗装コンクリート4.5 ± 1.5耐凍害性重視

空気量が多すぎると強度低下、少なすぎると凍害・ワーカビリティ低下。AE剤・AE減水剤で調整。

セメントの種類

種類特徴用途
普通ポルトランド (N)汎用・標準強度発現一般建築RC・土木
早強ポルトランド (H)初期強度発現が早い冬期施工・緊急工事
超早強ポルトランド (UH)24時間で普通N級の7日強度緊急補修
中庸熱ポルトランド (M)水和熱小・マスコン向きダム・大断面
低熱ポルトランド (L)水和熱最小超大型マスコン
耐硫酸塩ポルトランド (SR)硫酸塩に強い下水施設・温泉地盤
高炉セメント B種長期強度・耐海水海洋構造物・マスコン
フライアッシュセメント水和熱低・長期強度マスコン・耐久性要求

構造体補正値 mSn(JASS 5)

コンクリート温度 TmSn (N/mm²)
T ≥ 25℃6
8℃ ≤ T < 25℃3
T < 8℃6

例: Fc24で夏期打設 → 呼び強度 = 24 + 6 = 30 N/mm²を発注

水セメント比がコンクリート強度を決める理由

コンクリートの強度はセメントと水の水和反応で生まれますが、練りやすさのために必要以上の水を加えると、硬化後に余剰水が抜けた跡が微細な空隙として残り、強度と耐久性を下げます。このため「水セメント比が小さいほど高強度・高耐久」という関係が成り立ち、配合設計の最重要パラメータになっています。

だから発注では、設計基準強度にそのまま合わせるのではなく、養生温度による強度の出方の補正や、品質のばらつきを見込んだ割増を加えた「呼び強度」で指定します。スランプ(やわらかさ)も、作業性を上げたいが大きくしすぎると材料分離を招く、というトレードオフの中で決めます。

耐久性(中性化・凍害・塩害)も水セメント比とかぶり厚さで大きく変わります。強度だけでなく、置かれる環境に対する耐久性の観点からも水セメント比の上限を設定するのが、長持ちする構造物の条件です。

使い方・選び方のポイント

使用場面

設計基準強度からの配合選定、生コンの発注、現場での受入れ品質確認に使います。必要な強度と耐久性を満たす配合を選ぶ場面が中心です。

よくある間違い

練り混ぜやすさのために水セメント比を上げるのは禁物で、強度・耐久性が大きく低下します。呼び強度と設計基準強度の違い(温度補正・ばらつきを見込んだ割増)の混同も多い間違いです。スランプを大きくしすぎると材料分離を招きます。

選び方のコツ

①設計基準強度Fcを決める ②構造体強度補正値を加えた呼び強度で発注 ③水セメント比は耐久性から上限を設定(一般に65%以下) ④用途に応じてスランプ・粗骨材最大寸法を選ぶ ⑤鉄筋のかぶり厚さと合わせて検討する。重要構造物では配合計画書を専門家が作成します。

よくある質問

Q. Fc21とFc24どちらを住宅で使う?

A. 住宅基礎はFc21が一般的、より耐久性を求めるならFc24。建築基準法施行令(第74条)の最低値は12N/mm²(軽量骨材は9)ですが、JASS 5の耐久設計基準強度は計画供用期間「標準」(約65年)で24N/mm²とされ、耐久性重視ならFc24以上が目安です。

Q. 水セメント比は低いほどいい?

A. 強度・耐久性の観点ではYES。低W/C=高強度・緻密・耐久性◎。ただし流動性が低下し打設が難しくなるため、超高強度では高性能AE減水剤を併用します。

Q. スランプとは?

A. 生コンのワーカビリティ(施工性)指標。スランプコーンに生コンを入れて引き抜いた時の沈下量(cm)。大きいほど流動的だが材料分離の恐れ。

Q. 設計基準強度と呼び強度の違いは?

A. 設計基準強度Fc=構造計算の基準値、呼び強度Fq=生コン工場に発注する強度でFc+構造体補正値(mSn)。夏期や冬期は強度発現が遅れるためmSnを加算します。

Q. 高流動コンクリートと普通コンの違いは?

A. 高流動=スランプフロー50-70cm、自重で型枠に充填できる。密配筋・困難箇所でバイブレーター不要。ただし高価、材料分離対策必須。

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出典・参考

JIS A 5308:2019(レディーミクストコンクリート), JASS 5:2022(建築工事標準仕様書 鉄筋コンクリート工事), 土木学会 コンクリート標準示方書

参考: 日本レディーミクストコンクリート工業連合会, セメント協会, 日本コンクリート工学会 公開技術資料

※ 本配合は標準的目安。使用する骨材の物性(表乾密度・粒度・吸水率)・混和剤・施工条件で変動。実工事では配合計画書を専門家が作成します。

最終更新: 2026-07-11