スペック早見表

鉄筋 早見表&重量計算ツール(異形鉄筋 SD295〜SD490 × D6〜D51)

JIS G 3112 異形鉄筋の呼び名D6〜D51 全径の公称直径・断面積・周長・単位質量、材質記号SD295(旧SD295A・SD295B)・SD345・SD390・SD490の降伏点・引張強さ、かぶり厚・定着長さの基準を収録。重量計算ツール搭載。

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鉄筋重量 計算ツール

呼び径・長さ・本数を入力すると1本重量・総重量を自動計算します(JIS G 3112 単位重量使用)。

※ JIS G 3112 規格値の単位質量(kg/m)を使用。実際の質量は許容差(D10以上で±4〜6%、D10未満はマイナス側8%)の範囲でばらつきがあります。

異形鉄筋 寸法一覧(JIS G 3112)

呼び名公称直径
(mm)
公称断面積
(mm²)
公称周長
(mm)
単位質量
(kg/m)
一般用途
D66.3531.67200.249補助筋・スパイラル筋
D87.9449.5124.90.389補助筋・組立筋
D109.5371.3329.90.560スラブ・帯筋・せん断補強
D1312.7126.739.90.995スラブ・壁・せん断補強
D1615.9198.6501.56柱・梁・基礎主筋
D1919.1286.5602.25柱・梁主筋
D2222.2387.169.83.04柱・梁主筋
D2525.4506.779.83.98大柱・大梁主筋
D2928.6642.489.95.04超高層柱・大梁主筋
D3231.8794.299.96.23大断面部材・橋梁
D3534.9956.6109.77.51橋梁・大型インフラ
D3838.11140119.78.95橋梁主桁
D4141.31340129.810.5橋梁・特殊構造
D5150.82027159.615.9超大型インフラ・原子力

D6は補助用途が主で、構造体主筋としては通常D10以上を使用。

材質記号と機械的性質(JIS G 3112)

記号降伏点 または 0.2%耐力
(N/mm²)
引張強さ
(N/mm²)
伸び
(%)
主な用途
SD295
(旧SD295A)
295以上440〜60016以上一般構造。住宅・小規模建築
SD345345〜440490以上18以上最汎用。中高層建築・橋梁
SD390390〜510560以上16以上高強度。高層・特殊構造
SD490490〜625620以上12以上超高強度・超高層・大スパン

SD = Steel Deformed(異形棒鋼)。数字が降伏点の下限値(N/mm²)を示します。伸びは2号試験片の値。2020年のJIS改正でSD295Bは廃止、SD295AはSD295に統合されました。SD345・SD390・SD490には降伏比(Ys/Ts)80%以下の規定があります。

降伏耐力・引張耐力 一覧(全13径 × 4材質)

1本あたりの降伏耐力(kN) = 公称断面積×降伏点下限値、引張耐力(kN) = 公称断面積×引張強さ下限値。実務での部材設計・継手計算にご利用ください。

降伏耐力 Py (kN/本)

呼び名断面積
(mm²)
SD295
295×断面積
SD345
345×断面積
SD390
390×断面積
SD490
490×断面積
D631.679.310.912.415.5
D1071.3321.024.627.835.0
D13126.737.443.749.462.1
D16198.658.668.577.597.3
D19286.584.598.8111.7140.4
D22387.1114.2133.5151.0189.7
D25506.7149.5174.8197.6248.3
D29642.4189.5221.6250.5314.8
D32794.2234.3274.0309.7389.2
D35956.6282.2330.0373.1468.7
D381140336.3393.3444.6558.6
D411340395.3462.3522.6656.6
D512027598.0699.3790.5993.2

引張耐力 Pt (kN/本) — 引張強さ下限値で計算

呼び名断面積
(mm²)
SD295
440×
SD345
490×
SD390
560×
SD490
620×
D631.6713.915.517.719.6
D1071.3331.435.039.944.2
D13126.755.762.171.078.6
D16198.687.497.3111.2123.1
D19286.5126.1140.4160.4177.6
D22387.1170.3189.7216.8240.0
D25506.7222.9248.3283.8314.2
D29642.4282.7314.8359.7398.3
D32794.2349.4389.2444.8492.4
D35956.6420.9468.7535.7593.1
D381140501.6558.6638.4706.8
D411340589.6656.6750.4830.8
D512027891.9993.21135.11256.7

※耐力値はJIS G 3112の各材質規格下限値で計算。降伏点(降伏耐力)は SD295=295, SD345=345, SD390=390, SD490=490 N/mm²。引張強さ下限は SD295=440, SD345=490, SD390=560, SD490=620 N/mm²。設計時は安全率・部材係数を別途適用してください。

かぶり厚さの基準(建築基準法施行令 第79条)

部位法定最小かぶり厚さ (mm)品質確保厚さ (目安)
直接土に接する壁・柱・床・梁4050〜60
布基礎 (立上り部)4050
基礎 (立上り部を除く・捨てコン除く)6070
耐力壁・柱・梁 (屋内)3030〜40
耐力壁・柱・梁 (屋外)3040
耐力壁以外の壁・床(スラブ) (屋内)2030
耐力壁以外の壁・床(スラブ) (屋外)2030〜40

令79条の法定最小値は「耐力壁以外の壁・床 20mm/耐力壁・柱・梁 30mm/直接土に接する部分・布基礎立上り 40mm/基礎 60mm」の4区分(屋内外の区別なし)。品質確保厚さはJASS 5等に基づく耐久設計上の目安で、屋外は増厚が一般的。塩害環境・高湿度環境ではさらに10〜20mm増を推奨。

定着長さの計算(RC規準 2018)

La = α × (fy × db) ÷ (10 × fb)

  • La: 必要定着長さ (mm)
  • α: 定着位置補正係数 (上端筋1.3, それ以外1.0)
  • fy: 鉄筋の許容引張応力度(≒降伏点) (N/mm²)
  • db: 鉄筋径 (mm)
  • fb: コンクリートとの付着応力度 (Fc/10程度)

実務的な目安: 40db (SD345) / 35db (SD295) を使用する場合が多い。

鉄筋SD295 (35db)SD345 (40db)SD390 (45db)
D10350mm400mm450mm
D13455mm520mm585mm
D16560mm640mm720mm
D19665mm760mm855mm
D22770mm880mm990mm
D25875mm1000mm1125mm
D291015mm1160mm1305mm
D321120mm1280mm1440mm

※ コンクリート設計基準強度Fc21 N/mm²・下端筋・フックなしの目安値。上端筋は1.3倍、フック付きは短縮可。

重ね継手長さ(L1・L1h)

種別長さ(Fc21の場合)備考
重ね継手 L1(フックなし)SD295: 40db / SD345: 45dbFc24〜27では SD295: 35db / SD345: 40db
重ね継手 L1h(フック付き)SD295: 30db / SD345: 35dbフックなしより10db短縮(フック部の長さは含めない)
定着 L2h(フック付き)L2 − 10dbフックなし定着(上表L2)より10db短縮

※ 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)に基づく目安。コンクリート強度・材質・部位で異なるため、実施工は設計図書・構造規準を優先してください。

配筋のルール(主要)

  • 鉄筋間隔: 最小あきは「1.5×db」「粗骨材最大寸法の1.25倍」「25mm」のうち最も大きい値
  • 継手位置: 同一断面で1/2以上の鉄筋継手を集中させない(RC規準)
  • フック角度: 135°(耐震)、90°(一般)、180°(丸鋼)
  • 曲げ内法直径: D16以下は3db, D19-D41は4db, D51は5db (SD295/SD345の場合)
  • 主筋とスターラップ・フープ: 帯筋は主筋を完全に囲むように配置

鉄筋コンクリートが成立する理由

コンクリートは圧縮には非常に強い一方、引張力には弱く、引っ張られると簡単にひび割れます。そこで引張力を鉄筋が負担し、圧縮はコンクリート、引張は鉄筋、という役割分担で曲げに耐える構造が鉄筋コンクリートです。両者がずれずに一体で働くための「付着」が前提になっています。

かぶり厚さが規定される理由も明確です。コンクリートのアルカリ環境が鉄筋表面を不動態化して錆から守っており、かぶりが薄いと中性化や塩分の侵入で鉄筋が腐食し、膨張してコンクリートを割り、急速に劣化します。かぶりは耐久性に加え、付着力の確保と耐火の役割も担います。

定着長さや継手長さは、鉄筋が受け持つ引張力をコンクリートへ確実に伝えるために必要な長さで、コンクリート強度と鉄筋径から決まります。強度区分(SD295・SD345など)は鉄筋の降伏強度を表し、設計で前提とする強度に直結します。

使い方・選び方のポイント

使用場面

鉄筋コンクリート造の配筋設計、鉄筋の発注、かぶり厚さ・定着長さの確認に使います。必要な強度・耐久性を満たす径と本数、配置を決める場面が中心です。

よくある間違い

呼び名(D10・D13など)と公称直径の混同に注意します。かぶり厚さが不足すると中性化・鉄筋腐食で耐久性が低下します。定着長さ・継手長さを規準より短くするのも構造性能を損なう間違いです。SD295とSD345など強度区分の取り違えにも注意します。

選び方のコツ

①構造計算で必要な鉄筋量・径を決める ②かぶり厚さを部位・環境で確保(屋外・水回りは大きめに) ③定着長・継手長はコンクリート強度と鉄筋径から決まる ④コンクリートの配合・かぶり・耐久性と一体で検討する。配筋詳細は構造規準を優先します。

よくある質問

Q. SD295とSD345の違いは?

A. 降伏点がSD295=295 N/mm²以上、SD345=345 N/mm²以上。SD345は高強度で梁・柱主筋に多用。数字が降伏点(N/mm²)を示します。

Q. SD295AとSD295Bの違いは?

A. 旧JISの区分で、A級は降伏点の下限のみ、B級は降伏点の上下限と降伏比(Ys/Ts)の上限を規定していました。2020年のJIS G 3112改正でSD295Bは廃止され、SD295AはSD295に統合されています。

Q. かぶり厚さはどれくらい必要?

A. 設計基準強度・部材種別・環境により異なりますが、土に接する部分40mm、屋内梁・柱30mm、スラブ20mm程度が目安。塩害・高湿度環境ではさらに10〜20mm増を推奨します。

Q. 定着長さの簡易値は?

A. SD295なら35db、SD345なら40db、SD390なら45dbを目安。厳密には La = α×fy×db/(10×fb) で計算します。

Q. D10とΦ10の違いは?

A. D10=異形鉄筋(節・リブあり)呼び径10mm相当、Φ10=丸鋼直径10mm。D10の実公称直径は9.53mmで、Φ10と直接置換できない場合があります。

Q. 鉄筋重量の計算方法は?

A. 重量(kg) = 単位重量(kg/m) × 長さ(m) × 本数。例えばD13(単位重量0.995 kg/m)を3.65m × 10本の場合:0.995 × 3.65 × 10 = 36.3 kg。上のツールで自動計算できます。

Q. SD490はどんな用途に使う?

A. 降伏点490〜625 N/mm²の超高強度鉄筋。超高層ビルの柱主筋、大スパン梁、原子力・橋梁など高負荷構造物に使用。コスト高のため一般建築より特殊構造が中心です。

Q. 重ね継手と機械式継手の違いは?

A. 重ね継手は鉄筋を40db程度重ねて結束する最も一般的な方法。機械式継手(カプラー継手)は継手長さが短く済み、断面が集中する箇所や太径(D29以上)に多用。溶接継手は品質管理が重要です。

Q. 鉄筋に錆が出ていても問題ない?

A. 施工前の薄い表面錆(赤錆)は付着強度を高めるとされ、実害はほとんどありません。ただし油・塗料・ペンキ・泥など付着強度を下げるものは除去が必要。著しい錆・腐食(断面欠損)は強度低下を招くため使用不可。

Q. D13とD16はどちらをよく使う?

A. スラブ・壁はD13が主流(経済設計)。梁・柱の主筋はD16〜D25が多く、高層建築ではD22〜D29も一般的。帯筋・あばら筋はD10〜D13が標準です。用途と構造規模で使い分けます。

関連する早見表

出典・参考

JIS G 3112:2020(鉄筋コンクリート用棒鋼), 建築基準法施行令 第79条(かぶり厚さ), RC規準2018(日本建築学会), JASS 5(建築工事標準仕様書 鉄筋コンクリート工事)

参考: 日本鉄筋継手協会 / 日本鉄筋商業協同組合 / 各製鉄メーカー 公開技術資料

※ かぶり厚・定着長さの規定は設計基準・構造種別で異なります。実設計では構造計算・配筋詳細規準を優先してください。

最終更新: 2026-07-10