スペック早見表

エアーカプラ早見表|20型・30型・40型のサイズ・型式記号と選び方

工場やDIYのエア工具・エア配管をワンタッチで着脱するエアーカプラ(空圧用クイックカップリング)の早見表。国内で業界標準として使われる「20型・30型・40型・600型」の呼び別に、適用配管径・接続ねじ・流量の目安を一覧化し、ソケットとプラグの構造、SM/PM/PH/PNなど取付形状の型式記号の読み方、メーカー間互換性の注意点まで整理しています。なお「ハイカプラ」などは特定メーカーの登録商標(商品名)のため、本ページでは一般名称のエアーカプラで記述します。

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呼びの標準20型・30型・40型国内エアカプラの事実上の業界標準の呼び
最普及20型(1/4)一般的なエア工具はほぼ20型クラス(R1/4)
サイズ対応20=1/4・30=3/8・40=1/2数字が大きいほど通路径が太く大流量
自動閉止側ソケットバルブ内蔵。供給側(コンプレッサー側)に付ける
外し方スリーブを引くソケット外周のスリーブを手前に引くと外れる
接続ねじR/Rc(管用テーパねじ)JIS B 0203。シールテープ処理が必要

このページについて

エアーカプラは、コンプレッサーからエア工具・機器までの空気配管をワンタッチで着脱するための継手で、バルブを内蔵するソケット(メス側)と、差し込むプラグ(オス側)の対で使います。国内では「20型・30型・40型・600型」というサイズの呼びが各社カタログで共通に使われており、事実上の業界標準になっています(正式なJIS製品規格として統一された呼びではありません)。

「20型と30型は何が違う?」「エア工具にはどのサイズ?」「20SMや30PHの記号の意味は?」「ソケットとプラグはどちらがコンプレッサー側?」といった、購入・交換・配管設計時に頻発する確認に即答できる構成です。

下の入力欄に「20型」「R1/4」「オネジ」「ナット」などと入力すると、表1〜2の行を絞り込めます(未入力で全表示)。

よく使う:

表1: エアーカプラの呼び別サイズ(20型・30型・40型・600型)

呼び適用配管の呼び径接続ねじ(オネジ型/メネジ型)流量の目安※主な用途の目安
20型1/4(8A相当)R1/4 / Rc1/4約1,000〜1,500 L/min最普及。一般的なエア工具(インパクトレンチ・エアダスター・タッカー等)、DIY全般
30型3/8(10A相当)R3/8 / Rc3/8約2,000〜3,000 L/min中流量。工場内配管の分岐、空気消費の多い工具
40型1/2(15A相当)R1/2 / Rc1/2約3,500〜5,000 L/min大流量。主配管・ヘッダー回り、大型エア機器
600型3/4(20A相当)R3/4 / Rc3/4約6,000 L/min以上大口径配管・設備用。さらに大きい呼び(800型など)もある

※ 流量は一般的な汎用(鋼鉄製)エアカプラのメーカー公表値のおおよその水準を示した目安です。供給圧力・測定条件・機種により大きく異なるため、選定時は必ず使用する製品のカタログ値(流量特性・有効断面積)を確認してください。

※ 呼びの数字(20・30・40…)はサイズのクラスを表し、異なる呼び同士(20型ソケット×30型プラグなど)は接続できません。接続ねじは管用テーパねじ(JIS B 0203)のR(オネジ)/Rc(メネジ)が一般的です。

ソケットとプラグの構造 — 自動閉止はソケット側

エアーカプラはソケット(メス側)に自動閉止バルブが内蔵されているのが標準的な構造です(片路開閉型)。プラグを差し込むとバルブが押し開かれて空気が流れ、外すとバルブがバネで閉じてソケット側の空気が自動的に止まります。プラグ側にはバルブがないため、切り離すと工具・ホース内の残圧は大気に抜けます。

  • ソケット = 供給側(コンプレッサー・元配管側)に取り付けるのが基本。外した瞬間に元側の空気が止まります。
  • プラグ = 工具・機器側。安価・小型で、工具側を複数用意して差し替える使い方が効率的です。
  • 接続はプラグをソケットに押し込むだけ(ワンタッチ)。取り外しはソケット外周のスリーブを手前に引くとロック鋼球が外れてプラグが抜けます(タイプによりボタン式などもあります)。
  • 配管の途中など両側に圧力が残る場所には、両側にバルブを持つ両路開閉型のカプラを使います。

表2: 取付形状と型式記号の一般的な読み方

国内のエアーカプラは「呼び(数字) + S/P + 取付形状の記号」という型式表記が広く使われています。S=ソケット、P=プラグです。取付形状の記号は接続する相手側のねじで呼ぶのが一般的で、「めねじ取付用(M)」は本体側がおねじ(R)、「おねじ取付用(F)」は本体側がめねじ(Rc)になります(カタログ表記に合わせています)。

記号取付形状取付方法型式の例(20型の場合)
Mめねじ取付用(本体はオネジR)本体側が管用テーパおねじ(R)。機器・継手のめねじ(Rc)にシールテープを巻いてねじ込む。カタログ表記は「めねじ取付用」20SM(ソケット) / 20PM(プラグ)
Fおねじ取付用(本体はメネジRc)本体側が管用テーパめねじ(Rc)。ニップルや機器のおねじ(R)を受ける。カタログ表記は「おねじ取付用」20SF(ソケット) / 20PF(プラグ)
Hホース取付(タケノコ)ゴム・ウレタンホースを竹の子状の口に差し込み、ホースバンドで締め付け固定20SH(ソケット) / 20PH(プラグ)
Nナット式(ウレタンホース用)ウレタンホースを袋ナットで直接締結。ホースバンド不要で外観もすっきり20SN(ソケット) / 20PN(プラグ)

※ この記号体系は国内メーカー間で広く共通に使われていますが、正式に統一された規格ではありません。ホース取付・ナット式は型式ごとに適用ホースの内径×外径が決まっているため、必ず各社カタログで適合を確認してください。ウレタンホースの一般的な流通サイズは内径×外径で6.5×10mm・8.5×12.5mm・11×16mmなどです。

注意: メーカー間の互換性と取り外しの向き

  • メーカー間の互換性 — 国内流通の汎用エアカプラは同じ呼び(20型同士など)なら寸法体系が事実上共通で、他社製同士でも概ね接続できる場合が多いです。ただし各社が公式に相互接続を保証しているわけではないため、気密性・耐久性が問われる用途では同一メーカーで揃えるか、メーカーに互換性を確認してください。
  • 取り外し時の残圧に注意 — カプラを外す瞬間、プラグ側(工具・ホース側)の残圧が一気に抜けてホースが暴れることがあります。供給を止め、プラグ側を手で押さえながらスリーブを引いてください。
  • 材質の選択 — 鋼鉄製(一般用)のほか、ステンレス製(耐食)・真鍮製などがあります。使用環境(屋外・薬品・食品周り)に応じて選定します。
  • 圧縮空気専用 — 汎用エアカプラの最高使用圧力は多くの製品で1.0〜1.5MPa程度(メーカー公表値・目安)。水・油・ガスや高圧用途には専用カプラを使用してください。

ねじ部のシール処理の基礎

オネジ取付(M)・メネジ取付(F)のカプラは管用テーパねじ(R/Rc)で気密を取るため、取り付け時にシールテープをオネジに2〜3周巻いてからねじ込みます。このときねじ先端の1〜2山はテープを巻かずに残すのが基本です(先端まで巻くと、切れたテープ片が配管内に入り工具の故障原因になります)。一度緩めたねじは気密が落ちるため、テープを巻き直してから再度締め付けます。

→ 管用テーパねじ(R/Rc)の規格・呼び径の詳細は ねじ込み管継手 早見表 を参照してください。

使い方・選び方のポイント

使用場面

コンプレッサー・エア工具・工場エア配管の新設や、カプラ・ホースの交換購入時に、呼び(20/30/40型)・取付形状(オネジ/メネジ/ホース/ナット式)・材質を確認するのに使います。

選定の手順

①既存の設備・工具の呼びを確認する(迷ったら接続ねじがR1/4なら20型クラス) ②必要流量から呼びを決める(一般工具は20型、大流量機器や主配管は30型・40型) ③取付先に合わせて形状を選ぶ(機器のめねじへ→めねじ取付用M、機器のおねじへ→おねじ取付用F、ホースへ→ホース型H/ナット式N) ④ホース取付・ナット式は適用ホース内径×外径をカタログで照合 ⑤ソケットを供給側・プラグを工具側に配置する。

よくある間違い

  • 20型と30型の混在 — 呼びが違うカプラ同士は接続できません。工場内で20型・30型が混在していると差し替えできず現場が混乱します。増設時は既存の呼びに合わせるのが原則です。
  • ウレタンホース径との不整合 — ホース取付(H)・ナット式(N)は型式ごとに適用ホースの内径×外径が決まっています。「20型だからどのホースでも合う」ではなく、6.5×10・8.5×12.5などのホースサイズとの適合を必ず確認してください。合わないとエア漏れ・抜けの原因になります。
  • ソケットとプラグの配置が逆 — バルブのないプラグを供給側に付けると、外したときに供給側から空気が吹き出し続けます。自動閉止するソケットを必ず供給側(コンプレッサー側)に。
  • シールテープを先端まで巻く — ちぎれたテープ片が配管・工具内部に入り、バルブ詰まりや故障の原因になります。先端1〜2山は残して巻きます。
  • 流量不足のまま使う — 大流量の工具に20型カプラ・細ホースで供給すると圧力降下で工具の能力が出ません。「圧力は足りているのにパワーが出ない」ときは通路径(カプラ・ホース)の見直しを。

「20型・30型・40型」という呼びの背景

エアーカプラの「20型・30型・40型」というサイズの呼びは、特定のJIS製品規格で定められたものではなく、国内メーカー各社のカタログで長年共通に使われてきた事実上の業界標準です。呼びの数字はおおむね適用配管の口径クラスに対応しており、20型=1/4(8A)、30型=3/8(10A)、40型=1/2(15A)、600型=3/4(20A)という対応関係は各社でほぼ共通です。このため、呼びさえ合わせれば他社製との組み合わせでも接続できる場合が多く、消耗したプラグだけを買い替えるといった運用が広く行われています(ただし相互接続の保証はありません)。

ワンタッチ着脱の仕組みは、ソケット内周に並んだロック用の鋼球(ボール)をスリーブで押さえ込み、プラグ外周の溝に噛み合わせる方式が一般的です。スリーブを引くと鋼球が外側へ逃げられるようになり、プラグが抜けます。ソケット内部には常時閉方向にバネで付勢されたバルブがあり、プラグの差し込みで機械的に押し開かれるため、電気や操作なしで「差せば通気・抜けば閉止」が実現されています。

なお、市場では「ハイカプラ」などの商品名がエアカプラの代名詞のように使われることがありますが、これらは特定メーカーの登録商標です。一般名称としてはエアーカプラ・エアカップリング・空圧用クイックカップリングなどと呼ばれ、本ページでは一般名称で統一しています。

よくある質問

Q1. エアーカプラの20型・30型・40型の違いは何ですか?

A. 適用する配管・ホースの口径クラスの違いです。20型は1/4(8A)、30型は3/8(10A)、40型は1/2(15A)の配管に対応し、数字が大きいほど通路径が太く大流量を流せます。異なる型同士(20型と30型など)は接続できません

Q2. DIYや一般的なエア工具にはどの型を選べばいいですか?

A. 20型(1/4配管相当)が事実上の標準で、最も普及しています。インパクトレンチ・エアダスター・タッカーなど一般的なエア工具の取込口は多くがR1/4(20型クラス)です。大流量が必要な大型工具や長距離配管では30型・40型を検討します。

Q3. ソケットとプラグはどちらをコンプレッサー側に付けますか?

A. 自動閉止バルブを内蔵するソケットを供給側(コンプレッサー・配管側)、プラグを工具・機器側に付けるのが基本です。こうすると切り離した瞬間にソケット側で空気が止まり、工具側の残圧だけが抜けます。逆に付けると、外したときに供給側から空気が吹き出し続けます。

Q4. メーカーが違うカプラ同士は接続できますか?

A. 国内で流通する汎用エアーカプラは、同じ型(20型同士など)であれば寸法体系が事実上共通で、メーカーが違っても接続できる場合が多いです。ただし相互接続は各社とも公式に保証しているわけではないため、性能・気密を要する用途では同一メーカーで揃えるか、メーカーに互換性を確認してください。

Q5. エアーカプラの接続ねじの規格は何ですか?

A. 管用テーパねじ(JIS B 0203)が一般的で、オネジはR、メネジはRcです(例: 20型オネジ型=R1/4)。テーパねじはねじ部で気密を取るため、取付時にシールテープなどのシール処理が必要です。

Q6. カプラの外し方は?外れないときはどうする?

A. ソケット外周のスリーブを手前に引く(タイプによりボタン式など)とプラグが外れます。エア圧が残っていると外しにくいことがあるため、供給を止めてから操作します。外れる瞬間に工具側の残圧でホースが振れることがあるので、プラグ側を手で押さえながら外してください。

Q7. 「ハイカプラ」とはエアーカプラのことですか?

A. 「ハイカプラ」は特定メーカーの登録商標(商品名)で、一般名称はエアーカプラ(空圧用クイックカップリング)です。各社が同種の製品をそれぞれの商品名で販売しており、本ページでは一般名称で記述しています。

Q8. エアーカプラは水や高圧ガスにも使えますか?

A. 汎用のエアーカプラは圧縮空気用として設計されています。最高使用圧力は多くの汎用品で1.0〜1.5MPa程度(メーカー公表値・目安)であり、水・油・ガスなど他の流体や高圧用途には、それぞれ専用設計のカプラを使用してください。適合流体・使用圧力は必ずカタログで確認します。

関連する早見表

出典・参考

  • 国内エアーカプラの呼び(20型・30型・40型・600型) — 各メーカーが公開するカタログ・技術資料で共通に用いられる業界標準の呼び(正式な統一規格ではありません)
  • JIS B 0203(管用テーパねじ) — 接続ねじR/Rcの規格(参考)

※ 本ページの適用配管径・接続ねじの対応は国内で一般的な呼びの体系に基づく整理です。流量・最高使用圧力・適用ホース径は製品ごとに異なるため、選定・購入の際は必ず使用する製品のカタログ・取扱説明書を確認してください。

最終更新: 2026-07-11