スペック早見表

フランジ規格 早見表|JIS 10K・5K・16K・20K 寸法表

JIS B 2220(鋼製管フランジ)の寸法早見表です。最も使用頻度の高いJIS 10Kフランジの呼び径15A〜300Aと、高圧用の16K・20Kフランジの呼び径15A〜200Aについて、フランジ外径・ボルト穴数・ボルト穴径・ボルト穴中心円径(PCD)・使用ボルト呼びを一覧表示。5K・16Kとの比較表、面形状(FF/RF)とガスケットの基礎、締付順序など実務の注意点もまとめました。

📌 よく使う JIS 10Kフランジ寸法(単位: mm)

呼び径フランジ外径Dボルト穴数ボルト穴径PCD使用ボルト
25A12541990M16
40A140419105M16
50A155419120M16
65A175419140M16
100A210819175M16
150A280823240M20

※ オレンジ網掛けは特に頻出のサイズ。PCD=ボルト穴中心円径。全サイズ(15A〜300A)は下のメイン表を参照してください。

呼び圧力(5K・10K・16K・20K)とは

JISの管フランジは「呼び圧力」という圧力区分ごとに寸法が決められています。「K」は kgf/cm² に由来する記号で、10Kならおおむね1.0MPa級の区分に相当します(実際の最高使用圧力は流体温度と材料で決まります)。

  • 5K — 低圧用。排水・通気など圧力の低いラインで使用。外径・ボルトが小さく軽量。
  • 10K最も一般的。給水・圧縮空気・一般の工場ユーティリティ配管はほとんどが10K。迷ったらまず10Kの表を確認。
  • 16K・20K — 高圧用。蒸気や高圧プロセスラインなどで使用。同じ呼び径でもボルト本数・外径が大きくなる。

※ 同じ呼び径でも呼び圧力が違えばボルト穴は合いません(混用不可)。既設配管に合わせる場合は必ず呼び圧力を先に確認してください。

↑ 呼び径・寸法・ボルト呼びを入力すると下の10K表を絞り込めます(空欄で全件表示)。

JIS 10Kフランジ 寸法一覧(15A〜300A)

JIS B 2220 呼び圧力10K。単位はmm。D=フランジ外径、PCD=ボルト穴中心円径(Pitch Circle Diameter)。

呼び径フランジ外径Dボルト穴数ボルト穴径PCD使用ボルト
15A9541570M12
20A10041575M12
25A12541990M16
32A135419100M16
40A140419105M16
50A155419120M16
65A175419140M16
80A185819150M16
90A195819160M16
100A210819175M16
125A250823210M20
150A280823240M20
200A3301223290M20
250A4001225355M22
300A4451625400M22

※ 板厚・ハブ寸法・ガスケット座径はフランジの種類(板フランジ/差込み溶接式/突合せ溶接式など)によって異なるため、本表ではボルト穴まわりの共通寸法のみ掲載しています。設計・製作時はJIS B 2220の規格表で確認してください。

JIS 16K・20Kフランジ 寸法一覧(15A〜200A)

JIS B 2220 呼び圧力16K・20K。単位はmm。この範囲(15A〜200A)では、フランジ外径・ボルト穴数・ボルト穴径・PCD・使用ボルトの呼びが16Kと20Kで共通のため1つの表にまとめています(板厚・ハブ寸法などの本体寸法は区分ごとに異なります)。

呼び径フランジ外径Dボルト穴数ボルト穴径PCD使用ボルト
15A9541570M12
20A10041575M12
25A12541990M16
32A135419100M16
40A140419105M16
50A155819120M16
65A175819140M16
80A200823160M20
100A225823185M20
125A270825225M22
150A3051225260M22
200A3501225305M22

※ 15A〜40Aはボルト穴まわりの寸法が10Kとも共通です(50A以上で10Kと異なる)。寸法が同じでも16Kと20Kでは耐えられる圧力が違うため、既設品は刻印(16K/20K)で区分を確認してください。250A以上および本表にない呼び径(90A等)はJIS B 2220の規格表で確認してください。

5K・16Kフランジ 代表呼び径の寸法比較

同じ呼び径でも呼び圧力によって寸法が変わります。代表的な6サイズで比較(単位: mm)。

JIS 5Kフランジ(低圧用)

呼び径フランジ外径Dボルト穴数ボルト穴径PCD使用ボルト
25A9541275M10
50A130415105M12
80A180419145M16
100A200819165M16
150A265819230M16
200A320823280M20

JIS 16Kフランジ(高圧用)

呼び径フランジ外径Dボルト穴数ボルト穴径PCD使用ボルト
25A12541990M16
50A155819120M16
80A200823160M20
100A225823185M20
150A3051225260M22
200A3501225305M22

※ 16Kは15A〜40Aの範囲では外径・穴数・穴径・PCDが10Kと共通です。50A以上でボルト本数・外径が変わる点に注意(例: 50Aは10Kが4本、16Kは8本)。

ガスケットと面形状(FF/RF)の基礎

フランジの座面(ガスケットが当たる面)には主に2つの形状があります。

  • FF(Flat Face・全面座) — 座面全体が平ら。ガスケットはボルト穴まで含む全面形状(全面ガスケット)を使うのが一般的。鋳鉄製の機器・バルブや低圧配管との接続で使われる。
  • RF(Raised Face・平面座) — ガスケットが当たる部分だけ一段高くなった形状。鋼製フランジで最も一般的。ガスケットはボルト穴の内側に収まる内周形状(リングガスケット)を使う。

ガスケットは呼び径と呼び圧力の組み合わせごとに寸法が決まっており、フランジと同じ「10K 50A用」のように指定して手配します。材質は流体・温度に応じてノンアスベストジョイントシート・PTFE・うず巻き形などから選定します。一度締め付けたガスケットは復元力が失われているため、分解したら新品に交換するのが原則です。

使い方・選び方のポイント

この表の使い方

①接続する配管の呼び径(50A等)を確認 → ②配管系の呼び圧力(10K等)を確認 → ③表から外径・ボルト穴数・穴径・PCD・ボルト呼びを読み取り、フランジ・ガスケット・ボルトナットを同じ呼び径×呼び圧力で手配します。

既設フランジの規格が分からないとき

フランジ外径・ボルト穴数・PCD(向かい合う穴の中心間距離)を実測して本表と照合すると、呼び径と呼び圧力を特定できます。例えば「外径155mm・4穴・PCD120mm」なら10Kの50Aです。

よくある間違い

  • 呼び径とフランジ外径の混同 — 「50A」は管の呼び径であり、フランジ外径(155mm)ではありません。
  • ボルト穴径とボルト呼びの混同 — 穴径19mmに使うボルトはM19ではなくM16です(穴はボルトより大きく開いている)。
  • 10Kと16Kの取り違え — 50A以上では穴数が違うため組めません。15A〜40Aは穴位置が共通のため「たまたま組めてしまう」ことがあり、圧力不足の事故につながるので銘記(刻印)を確認。

実務の注意点(混用禁止・締付順序)

  • 呼び圧力の混用不可 — 同じ呼び径でも5K/10K/16Kはボルト穴が合いません。また、系統の設計圧力より低い呼び圧力のフランジを1枚でも混ぜてはいけません。
  • 対角締め(星形順序) — ボルトは対角線上のものを交互に、2〜3回以上に分けて徐々に規定トルクまで締めます。片側から順に本締めすると座面が傾き、ガスケットの片当たり・漏れの原因になります。
  • 芯出しと平行度 — フランジ面同士が平行で、ボルトが手で通る状態にしてから締め付けます。ボルトで無理に引き寄せると配管に残留応力が残ります。
  • 増し締めの確認 — 昇温・昇圧後にガスケットがなじんで面圧が下がることがあるため、必要に応じて増し締めを行います(材質により再締付不可のものもあるので仕様を確認)。

よくある質問

Q1. 10Kと5Kのフランジは接続できますか?

A. できません。同じ呼び径でもフランジ外径・ボルト穴数・穴径・PCDが異なるため、ボルト穴が合いません。例えば50Aでは10Kが外径155mm・PCD120mmに対し、5Kは外径130mm・PCD105mmです。配管系全体で呼び圧力を統一するのが原則です。

Q2. 呼び圧力「10K」の意味は?

A. フランジの圧力区分(レーティング)で、K表記はkgf/cm²に由来します。10Kはおおむね1.0MPa級の区分に相当しますが、実際に使用できる最高圧力は流体の温度と材料によって変わります。一般的な工場配管・給水・圧縮空気では10Kが最も広く使われています。

Q3. PCDとは何ですか?

A. Pitch Circle Diameter(ボルト穴中心円径)の略で、フランジのボルト穴の中心を結んだ円の直径です。相手フランジとボルト穴を合わせるための最重要寸法で、フランジ外径・ボルト穴数・穴径とセットで確認します。

Q4. FFとRFの違いは?

A. FF(Flat Face・全面座)は座面全体が平らな形状、RF(Raised Face・平面座)はガスケットが当たる部分だけ一段高くなった形状です。鋼製フランジではRFが一般的で、FFは鋳鉄製の機器・バルブや低圧配管との接続などで使われます。座面形状が異なると片当たりの原因になるため、相手フランジと合わせます。

Q5. 10Kと16Kで寸法が同じ呼び径はありますか?

A. 呼び径15A〜40Aでは、フランジ外径・ボルト穴数・穴径・PCDが10Kと16Kで共通です。50A以上では異なり、例えば50Aは10Kがボルト4本に対し16Kは8本になります。ただし板厚などは区分ごとに異なるため、最終的には規格表・図面で確認してください。

Q6. フランジボルトの正しい締め方は?

A. 対角線上のボルトを交互に締める「対角締め(星形順序)」で、2〜3回以上に分けて徐々に規定トルクまで締め付けます。1本ずつ順番に本締めすると座面が傾き、ガスケットの片当たり・漏れの原因になります。

Q7. 呼び径の「A」と「B」の違いは?

A. 同じ配管サイズを表す2通りの呼び方で、A呼称はミリ系、B呼称はインチ系です。25A=1B、50A=2B、100A=4Bのように対応し、どちらの呼称でも指す寸法は同じです。

Q8. 16Kと20Kのフランジは同じ寸法ですか?

A. JIS B 2220では、呼び径15A〜200Aの範囲でフランジ外径・ボルト穴数・穴径・PCD・使用ボルトの呼びが16Kと20Kで共通です。ただし板厚などの本体寸法は区分ごとに異なり、耐えられる圧力も違います。ボルト穴が合っても呼び圧力の低い区分を高圧ラインに流用してはいけないため、刻印(16K/20K)を必ず確認してください。

フランジ規格の背景 — なぜ寸法が厳密に決まっているのか

フランジ継手は、溶接と違って分解・再組立ができる配管接合方式です。ポンプ・バルブ・計器類の交換やメンテナンスのたびに配管を切断せずに済むのはフランジのおかげであり、そのためには「どのメーカーのフランジ・機器同士でも必ずボルトが通る」ことが絶対条件になります。JIS B 2220が呼び径×呼び圧力ごとに外径・ボルト穴数・穴径・PCDを1mm単位で固定しているのは、この互換性を保証するためです。

呼び圧力という体系は、圧力が高いほど大きな締結力とガスケット面圧が必要になることに対応しています。同じ50Aでも、5Kはボルト4本のM12で足りるのに対し、16Kでは同じPCD上に8本のM16を配置します。ボルト本数が呼び径とともに4本→8本→12本→16本と4の倍数で増えていくのは、上下左右対称の配置にして組付け方向の自由度を保ちつつ、ガスケット全周の面圧を均等化するためです。ボルト穴は管の中心線を挟んで振り分けに配置する(中心線上に穴を置かない)のが製図・据付の慣行です。

なお、フランジ規格は国・体系によって別物です。ANSI/ASME(米国系)のClass 150などとJIS 10Kは思想が似ていても寸法互換はなく、ボルト穴は合いません。海外製ポンプや輸入バルブを国内配管につなぐ際は、どの規格のフランジが付いているかを最初に確認するのが定石です。

関連する早見表

関連規格・出典

  • JIS B 2220「鋼製管フランジ」 — 呼び圧力ごとの外径・ボルト穴・座面寸法を規定する本表の出典
  • JIS B 2404「管フランジ用ガスケットの寸法」 — 呼び径×呼び圧力ごとのガスケット寸法

最終更新: 2026-07-04