スペック早見表

リレー接点早見表|a接点・b接点・c接点と1a/1c/2c/4cの意味

リレー選定・シーケンス図読解のつまずきどころ、a・b・cの3種類の接点を「コイルに通電する前/後」の動きで対比する表です。a=普段開(NO)、b=普段閉(NC)、c=切替。型番の後ろの1a・1c・2c・4cは接点の組数を表します。

⚙️ 接点構成 即答ボックス

a接点常開(NO)コイルONで閉じる=メーク
b接点常閉(NC)コイルONで開く=ブレーク
c接点切替(トランスファ)COMがNC→NOへ
2c / 4cc接点が2組 / 4組8ピン/14ピンの定番
非常停止に使うのはb接点(NC)断線でも停止側に倒れる
テスター確認無励磁でCOM-NC導通通電でCOM-NOへ

表1: 3種類の接点を「通電前/通電後」で対比

よく使う:
接点コイル無励磁(OFF)コイル励磁(ON)別名代表的な使いどころ
a接点開(電気を通さない)閉じる常開・NO(Normally Open)・メーク接点起動信号・自己保持・「動いたらONにしたい」全般
b接点閉(電気を通す)開く常閉・NC(Normally Closed)・ブレーク接点非常停止・過負荷保護・インターロック(安全側)
c接点COM-NC間が導通COM-NO間へ切替切替接点・トランスファ接点回路の切替・a/bどちらでも使える汎用

※ 「無励磁のときどうなっているか」が定義の基準です。シーケンス図の記号も無励磁状態で描かれます(a=離れた接点、b=閉じた接点)。

表2: 接点構成の表記(数+種類)

表記意味できること
1aa接点×1組1回路のON(パワーリレーに多い)
1bb接点×1組1回路のOFF(遮断・保護)
1cc接点×1組1回路の切替
1a1ba接点×1+b接点×1ONとOFFを別回路で(COMは別)
2cc接点×2組独立2回路の同時切替(8ピンの定番)
4cc接点×4組独立4回路の同時切替(14ピンの定番)

※ 組数が多いほど1つのコイルで同時に動かせる回路が増えます。ソケット(丸ピン・平ピン)との組合せはメーカーの適合表で確認してください。

よくある間違い

  • 非常停止にa接点を使う — 断線したら停止できなくなります。停止・保護系はb接点(NC)でフェールセーフに。
  • 「NCだから通電したら閉じる」と読む — 逆です。NC=普段(無励磁で)閉じている接点。通電すると開きます。
  • c接点のCOMを取り違える — NO/NCだけ配線してCOMを繋ぎ忘れる・別回路のCOMと混ぜる事故が定番。端子図で必ず確認。
  • 接点定格を抵抗負荷の値で誘導負荷に使う — モーター・ソレノイドは突入・逆起電力で条件が過酷。誘導負荷定格(またはディレーティング)で選定。
  • SSR(無接点)でc接点構成を探す — SSRに機械的な切替はありません。切替が要るなら有接点リレーを。

接点の使い分けのしくみ

a・b・cという呼び名は日本の慣用で、国際的にはNO/NC/COMが通り名です。設計の核心は「電気が来なくなったとき、回路をどちらに倒したいか」に尽きます。動かす系はa接点——信号が消えれば止まる。守る系はb接点——信号が消えれば(断線しても)保護が働く。この非対称こそが接点2種類が存在する理由で、非常停止ボタンが押しても壊れてもラインを止められるのは、b接点の「普段閉じている」性質のおかげです。

もうひとつの基本形が自己保持回路です。押しボタンで励磁したリレーの自分のa接点でコイル電源を回り込ませると、ボタンを離してもONが続き、b接点(停止ボタン)で切るまで保持される——シーケンス制御の第一歩はこのa+bの組合せです。図面側の記号は電気図記号、保護継電器の番号は制御器具番号、盤内の取付はDINレール端子台とあわせてどうぞ。

よくある質問

Q1. a接点とb接点の違いは?

A. 無励磁時の状態が逆です。a=常開(NO)でコイルONで閉じる、b=常閉(NC)でコイルONで開く。定義の基準は「通電していないときの状態」です。

Q2. c接点とは?

A. a+bを1つにした切替接点(トランスファ)。COMが無励磁でNC側、励磁でNO側につながります。ミニチュアリレーの主流構成です。

Q3. リレーの「2c」「4c」はどういう意味?

A. c接点が2組・4組という接点構成の表記です。1つのコイルで独立2回路・4回路を同時に切り替えられます(8ピン/14ピンの定番)。

Q4. NO・NC・COMの端子はどう対応する?

A. COM=共通、NO=a接点側、NC=b接点側。無励磁でCOM-NC導通、励磁でCOM-NO導通。テスター確認は無励磁のCOM-NCから。

Q5. b接点は何に使う?

A. 非常停止・過負荷保護などの安全側回路です。断線・接点不良でも停止側に倒れるフェールセーフが作れます。停止信号にa接点は使わないのが基本。

Q6. 有接点リレーと無接点リレー(SSR)の違いは?

A. 有接点=機械接点(c構成可・絶縁明確・接点寿命あり)、SSR=半導体(高速・長寿命・c構成不可・漏れ電流あり)。負荷の種類(抵抗/誘導)で定格の読み方も変わります。

関連する早見表

出典・参考

  • リレーメーカー(オムロン等)の技術解説・FAQ — a/b/c接点とNO/NC/COMの対応、接点構成表記(1a・1c・2c・4c)
  • シーケンス制御の標準的な設計慣行 — 無励磁状態基準の図記号、停止系にb接点を使うフェールセーフの原則

※ 本ページは接点構成の読み方の早見表です。実際のリレー選定(接点定格・コイル電圧・寿命・安全カテゴリ)は負荷条件にもとづく設計判断であり、メーカーのデータシートと設計基準に従ってください。

最終更新: 2026-08-20