スペック早見表

銅管サイズ早見表|給水・給湯用のK/L/Mタイプと外径・肉厚

給水・給湯に使う銅管(JIS H 3300 C1220T)の呼び径・外径・肉厚を一覧化。同じ外径で肉厚が違うKタイプ(最厚)/Lタイプ(給湯の標準)/Mタイプ(薄肉・給水)の使い分け、概算内径、接合方法、エアコンの冷媒配管(2分3分)との違いまで、配管の設計・施工・材料手配で必要な数値に即答します。

🚿 給水給湯用銅管 即答ボックス

Kタイプ最厚(最も厚い)主に医療配管用。高信頼・高圧向け
Lタイプ中肉(標準)給湯・給水・冷温水の標準的な肉厚
Mタイプ薄肉(最も薄い)給水・冷温水・都市ガスなど一般用途
材質C1220Tりん脱酸銅・継目無管(JIS H 3300)
呼び径外径ではない例)呼び径15A=外径15.88mm
概算内径外径−肉厚×2同じ外径でもタイプで内径が変わる

このページについて

給水・給湯用の銅管は、りん脱酸銅(C1220T)の継目無管をベースに、肉厚の違いでKタイプ・Lタイプ・Mタイプの3種類に分かれます。同じ呼び径なら外径は共通で、肉厚だけがK>L>Mの順に厚くなります。本ページは呼び径8A(1/4B)〜50A(2B)の外径・各タイプの肉厚・概算内径を一覧化した早見表です。

「呼び径15Aの外径は?」「給水はどのタイプ?」「Kタイプとは何が違う?」「エアコンの2分3分と同じもの?」といった、配管設計・施工・材料手配で頻発する確認に即答できる構成です。

下の入力欄に「15A」「20A」「1/2」などと入力すると、下のサイズ表の行を絞り込めます(未入力で全表示)。

よく使う:

表1: 給水給湯用銅管のサイズ表(呼び径・外径・K/L/M肉厚・概算内径)

呼び径基準外径
(mm)
Kタイプ肉厚
(最厚・医療)
Lタイプ肉厚
(中肉・給湯標準)
Mタイプ肉厚
(薄肉・給水)
概算内径
(Lタイプ・目安)
8A
(1/4B)
9.520.890.76約8.0
10A
(3/8B)
12.701.240.890.64約10.9
15A
(1/2B)
15.881.241.020.71約13.8
20A
(3/4B)
22.221.651.140.81約19.9
25A
(1B)
28.581.651.270.89約26.0
32A
(1 1/4B)
34.92要確認1.401.07約32.1
40A
(1 1/2B)
41.28要確認1.521.24約38.2
50A
(2B)
53.98要確認1.781.47約50.4

※ 外径・肉厚はJIS H 3300(C1220T)による代表的な公表値(mm)。同じ呼び径では外径は共通で、肉厚のみK>L>Mの順に厚くなります。8AのMタイプ肉厚は一般に規定されないため「—」としています。

※ Kタイプ(最厚・主に医療配管用)の大口径(32A以上)の肉厚は資料によって差異があるため、確実な公表値のみを掲載し、それ以外は「要確認」としています。該当サイズはJIS原典・メーカー資料で確認してください。

※ 概算内径は「外径−肉厚×2」で算出したLタイプの目安です。JISが直接公表する値ではありません。K/Mタイプは肉厚が異なるため内径も変わります。

タイプ別の用途と使い分け(K/L/M)

K・L・Mは肉厚の区分です。外径が同じでも肉厚(=耐圧・強度)が異なるため、用途に応じて選びます。

タイプ肉厚主な用途・位置づけ
Kタイプ最も厚い(最厚)主として医療配管用(医療ガス・酸素など)。肉厚が最も厚く、高い信頼性・耐圧が求められる用途に用いられます。
Lタイプ中程度(中肉)給湯・給水・冷温水の標準的なタイプ。医療配管にも使われます。給湯配管では一般にこのL相当以上が選ばれます。
Mタイプ最も薄い(薄肉)給水・冷温水・都市ガスなど比較的低圧の一般用途。同じ呼び径では最も軽量・安価です。

※ 給水にはM、給湯・冷温水にはLが使われることが多いですが、これは一般的な目安です。実際の選定は設計圧力・使用温度・仕様書によるため、図面・仕様書の指定タイプに従ってください。

※ 質別(材質の硬さ)には軟質(O・なまし・コイル状で曲げ加工向き)、半硬質、硬質(H・直管)があり、用途・施工方法に応じて選びます。

銅管の接合方法

接合方法概要主な用途・特徴
はんだ付け
(軟ろう接合)
融点が約450℃未満の軟ろう(はんだ)で接合主に給水など。比較的低温で作業でき容易。高温・高圧の給湯には強度・耐熱で劣る。飲料水用は適合するろう材を使用
ろう付け
(硬ろう接合・ブレージング)
融点が約450℃以上の硬ろうで接合給湯・高温・高圧の部位に。接合強度・耐熱性が高い。加熱時は管内を窒素置換して酸化被膜の発生を抑える施工が行われる
フレア接続管端をラッパ状に広げ、フレアナットで締結細径で着脱が必要な箇所などに。火気を使わない
メカニカル接続専用工具で締結(プレス式・圧縮式など)火気を使わず短時間で施工。専用の継手が必要

※ 軟ろう(はんだ)と硬ろう(ろう付け)は融点約450℃を境に区別されます。給湯・高温・高圧では一般に強度の高いろう付けが用いられます。

冷媒用銅管(2分3分)との違い

エアコンの冷媒配管(2分・3分など)と給水給湯用銅管は、材質はどちらもC1220T系の銅管ですが、呼び方と用途が異なります。取り違えないよう注意してください。

項目給水給湯用銅管(このページ)冷媒用銅管
呼び方呼び径(8A/15A、1/4B/1/2B)+肉厚区分(K/L/M)「分(ぶ)」で外径を呼ぶ(2分=6.35mm、3分=9.52mm)
主な用途上水・給湯・冷温水・都市ガスなどエアコン・空調の冷媒(液管・ガス管)
肉厚の考え方K/L/Mで区分(用途・耐圧で選定)冷媒の設計圧力に応じた肉厚
主な接合はんだ付け・ろう付け・メカニカルフレア接続・ろう付け

エアコンの冷媒配管サイズ(2分3分・フレア寸法・締付トルクなど)は、冷媒配管サイズ早見表で確認できます。

使い方・選び方のポイント

使用場面

給排水・給湯設備の配管設計、リフォーム・改修時の材料選定、既設配管のサイズ確認、継手・保温材の手配などで、呼び径と外径・肉厚の対応確認に使います。

選定の手順(目安)

①用途(給水・給湯・冷温水など)と設計圧力・温度を確認する ②仕様書・図面で指定タイプ(K/L/M)を確認する(指定がなければ一般に給水はM、給湯はL相当が目安) ③必要な呼び径を決め、外径(mm)で継手・保温材を選定する ④流量計算などで内径が必要なら「外径−肉厚×2」で概算する ⑤接合方法(はんだ付け/ろう付け/メカニカル)を用途に合わせて選ぶ。最終判断は設計図書・関係規格に従ってください。

よくある間違い

  • K/L/Mの取り違え — K・L・Mは肉厚の区分で、Kが最厚(主に医療用)。給水給湯で一般的なのはL・Mです。図面のK/L/M指定を外径や材質記号と混同しないでください。
  • 呼び径と外径の混同 — 呼び径15Aは外径15mmではありません。15A=外径15.88mm。呼び径(A/B)はおおよその呼称で、外径そのものではありません。
  • 内径をタイプで取り違える — 外径が同じでもK/L/Mで肉厚が違うため内径が変わります。流量・圧力損失の計算では実際に使うタイプの肉厚で内径を求めてください。
  • はんだ付けとろう付けの混同 — 軟ろう(はんだ)と硬ろう(ろう付け)は別物。給湯・高温・高圧の部位で軟ろうを使うと強度・耐熱が不足するおそれがあります。
  • 水質による孔食・潰食の見落とし — 銅管は一般に耐食ですが、水質(遊離炭酸・pH・残留塩素)や過大な流速では孔食(ピンホール状の局部腐食)・潰食が起こることがあります。条件の適否は専門的な検討が必要です。

呼び径・肉厚区分の背景

銅管の呼び径(A/B)は、もともと管のおおよその内径をもとにした呼称で、外径そのものを表す数値ではありません。給水給湯用銅管の外径は呼び径ごとに規格で決まっており(15A=15.88mmなど)、継手や保温材はこの外径を基準に選びます。一方で管の厚み(肉厚)は用途に応じて選べるように区分されており、これがK・L・Mの3タイプです。外径を共通にしたまま肉厚だけを変えることで、同じ継手・工具を使いながら耐圧や用途に応じた選択ができるようになっています。

肉厚が厚いほど耐圧・強度・信頼性は上がりますが、重量とコストも増えます。そのため、高い信頼性が求められる医療配管には最厚のK、給湯・給水の標準にはL、比較的低圧の給水には薄肉のMというように、用途に応じて使い分けられています。銅は熱伝導・加工性・耐食性・衛生性に優れ、ろう付けやはんだ付けで気密性の高い接合ができるため、給水・給湯配管に古くから使われてきました。

よくある質問

Q1. 給水給湯用銅管のK・L・Mタイプの違いは何ですか?

A. 外径は同じで肉厚(管の厚み)が違う3区分です。Kタイプが最も厚く(主に医療配管用)、Lタイプは中間の厚さで給湯・給水の標準、Mタイプは最も薄く主に給水・低圧用です。同じ呼び径ならK>L>Mの順に肉厚が厚くなります(JIS H 3300)。

Q2. 呼び径15Aの銅管の外径は何mmですか?

A. 15.88mmです。呼び径(15Aや1/2B)はおおよその内径をもとにした呼称で、外径そのものではありません。呼び径と外径・内径は別の数値なので、加工や継手選定では必ず外径(mm)で確認してください。

Q3. 給水と給湯ではどのタイプを使いますか?

A. 一般的な目安として給水にはMタイプ、給湯・冷温水にはLタイプが使われることが多いですが、設計圧力・使用温度・仕様書によって選定は変わります。必ず設計図書・仕様書の指定タイプに従ってください。

Q4. 給水給湯用銅管の材質は何ですか?

A. JIS H 3300のC1220T(りん脱酸銅・継目無管)が一般的です。りん脱酸銅はろう付け性がよく飲料水配管に広く使われます。用途や加工に応じて軟質(O・コイル)・半硬質・硬質(H・直管)の質別が選べます。

Q5. 銅管の接合方法にはどんな種類がありますか?

A. 軟ろうを使うはんだ付け、硬ろうを使うろう付け(ブレージング)、管端を広げるフレア接続、専用工具で締結するメカニカル接続(プレス式・圧縮式)があります。給湯・高温・高圧の部位では接合強度の高いろう付けが用いられます。

Q6. 冷媒配管の2分3分と給水給湯用銅管は同じものですか?

A. 材質は同じC1220T系の銅管ですが、呼び方と用途が異なります。エアコンの冷媒配管は「分(ぶ)」で外径を呼び(2分=6.35mm・3分=9.52mm)、給水給湯用は呼び径(A/B)とK/L/Mの肉厚区分で表します。冷媒配管サイズは冷媒配管サイズ早見表を参照してください。

Q7. 銅管の内径はどう求めますか?

A. 概算内径 = 外径 − 肉厚×2 で計算できます(目安)。外径が同じでもタイプ(K/L/M)で肉厚が違うため内径も変わります。流量計算などで内径が必要な場合は、実際に使うタイプの肉厚で計算してください。

Q8. 銅管は錆びませんか?孔食(こうしょく)とは何ですか?

A. 銅管は一般に耐食性が高い配管材ですが、水質(遊離炭酸・pH・残留塩素)や過大な流速などの条件によっては、孔食(ピンホール状の局部腐食)や潰食(エロージョン・コロージョン)が起こることがあります。水質や流速の適否判断は専門的な検討が必要なため、条件が不明な場合は専門家に相談してください。

関連する早見表

出典・参考

  • JIS H 3300(銅及び銅合金の継目無管) — 銅管の材質(C1220T りん脱酸銅ほか)、基準外径・肉厚、給水給湯・水道用のタイプ(K・L・M)の区分
  • 肉厚区分(K・L・M) — 水道用銅管の肉厚区分。K(最厚)・L(中肉)・M(薄肉)の順に肉厚が薄くなります。

※ 本ページの外径・肉厚はJIS H 3300による代表的な公表値です。規格は改正されることがあり、実際の製品の寸法・許容差・使用可否は製造者の資料および最新の規格原典で必ず確認してください。

※ 銅管の適用可否・水質による腐食(孔食・潰食)の判断・設計圧力の検討は専門的な内容を含みます。設計・施工にあたっては有資格者・専門家の確認を受けてください。本ページは規格値を引くための早見表であり、個別の適用可否を保証するものではありません。

最終更新: 2026-07-15