圧力単位換算早見表|MPa・kgf/cm²・bar・psi・atmの対照
油圧・空圧・配管・計装で混在する圧力単位の読み替え一覧。MPa・kPa・bar・kgf/cm²・atm・psi・mmHg・mmH2Oの相互換算を、定義値からの計算で収録。「0.7MPaは何kgf?」「100psiは何MPa?」が3秒で引けます。ゲージ圧と絶対圧の区別もこのページで確認できます。
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このページについて
圧力の単位は、SIのPa系(MPa・kPa)、旧重力単位系のkgf/cm²、欧州系のbar、米国系のpsi、真空・微差圧のmmHg・mmH2Oが現場に混在しています。本ページの換算値は各単位の定義値(1kgf/cm²=98066.5Pa、1atm=101325Pa、1psi=6894.757Pa、1mmHg=133.322Pa)からの計算値で、丸めは有効4桁です。空圧機器の0.5MPa、油圧の21MPa、タイヤの240kPaなど、どの表記が来ても相互に読み替えられます。
表1: 圧力単位の相互換算表
左端の単位1つ分が、各列でいくつになるかを示します(有効4桁丸め)。
| 単位 | MPa | kPa | bar | kgf/cm² | atm | psi | mmHg |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 MPa | 1 | 1,000 | 10 | 10.20 | 9.869 | 145.0 | 7,501 |
| 1 kPa | 0.001 | 1 | 0.01 | 0.01020 | 0.009869 | 0.1450 | 7.501 |
| 1 bar | 0.1 | 100 | 1 | 1.020 | 0.9869 | 14.50 | 750.1 |
| 1 kgf/cm² | 0.09807 | 98.07 | 0.9807 | 1 | 0.9678 | 14.22 | 735.6 |
| 1 atm | 0.1013 | 101.3 | 1.013 | 1.033 | 1 | 14.70 | 760.0 |
| 1 psi | 0.006895 | 6.895 | 0.06895 | 0.07031 | 0.06805 | 1 | 51.71 |
| 1 mmHg (Torr) | 0.0001333 | 0.1333 | 0.001333 | 0.001360 | 0.001316 | 0.01934 | 1 |
| 1 mmH2O (mmAq) | 0.000009807 | 0.009807 | 0.00009807 | 0.0001 | 0.00009678 | 0.001422 | 0.07356 |
表2: 現場でよく出る値の対照
| よく見る表記 | MPa | kgf/cm² | 相当する場面 |
|---|---|---|---|
| 0.2 MPa | 0.2 | 約2.0 | 給水圧の目安クラス |
| 0.5 MPa | 0.5 | 約5.1 | 工場エアー(空圧)の標準供給圧クラス |
| 0.7 MPa | 0.7 | 約7.1 | コンプレッサ吐出・空圧機器の最高使用圧クラス |
| 1.0 MPa | 1.0 | 約10.2 | 10K系配管機器の常温レーティングの目安 |
| 7 MPa | 7 | 約71 | 油圧の低圧クラス(70kgf/cm²系) |
| 21 MPa | 21 | 約214 | 油圧の中圧クラス(210kgf/cm²系) |
| 240 kPa | 0.24 | 約2.4 | 乗用車タイヤ空気圧(2.4bar・約35psi) |
| -101.3 kPa(G) | — | — | 完全真空(ゲージ圧表示)。絶対圧では0 |
※ 「相当する場面」は読み替えの感覚をつかむための代表例です。機器の使用圧力範囲は必ず銘板・仕様書で確認してください。フランジの10K/20Kなどの圧力レーティングは温度で変わる体系です(→フランジ規格)。
ゲージ圧と絶対圧
圧力計の読み(ゲージ圧)は大気圧をゼロとした値、絶対圧は完全真空をゼロとした値です。関係は「絶対圧=ゲージ圧+大気圧(約101.325kPa)」。表記で区別するときはMPaG・kPaG(ゲージ)、MPa abs・kPa abs(絶対)と書きます。配管・空圧・油圧の実務表記はほぼゲージ圧、真空装置・沸点計算・気体の状態計算は絶対圧です。真空度を「-90kPa」のように負のゲージ圧で言う流儀と、「10kPa abs」のように絶対圧で言う流儀が混在するので、真空まわりでは基準の確認が特に重要です。
よくある間違い
- 1MPa=10kgf/cm²ちょうどだと思う — 正しくは10.197。日常の読み替えは10でよくても、検査成績書・校正値の照合では2%の差が効きます。
- ゲージ圧と絶対圧の取り違え — 特に真空・沸点関係の計算。0.1MPa(abs)は大気圧そのもの、0.1MPa(G)は大気圧+0.1MPaです。
- psiとpsig/psiaの混同 — 米国式でもg(ゲージ)とa(絶対)の区別があります。単にpsiとあれば通常はゲージ圧です。
- barとMPaの桁ミス — 1bar=0.1MPa。欧州カタログの「10bar」を10MPaと読むと10倍の誤りです。
- mmAq(mmH2O)とmmHgの混同 — 水柱と水銀柱で13.6倍違います。ダクト静圧はmmAq系、真空度はmmHg系が慣例です。
- 「圧力=力」と考える — 圧力は単位面積あたりの力です。シリンダの出力(N)は圧力×受圧面積で決まり、同じ0.5MPaでも径が違えば力は別物です。
単位が乱立している理由
圧力の単位が多いのは、分野ごとに「測りやすい基準」が違ったからです。水銀柱(mmHg)は気圧計・真空計の、水柱(mmH2O)は風圧・ダクト静圧の、kgf/cm²は「1cm²に1kgの重り」という直感の、psiは1平方インチあたりポンドという英米流の基準でした。SIはこれをPa(N/m²)に統一しましたが、Paは人間の感覚には小さすぎる単位のため、実務ではMPa(油圧・配管)、kPa(空調・気象)のような接頭語付きで使われます。
換算の土台になっている定義は3つだけです。標準重力加速度9.80665m/s²(kgf系とmmH2Oの根拠)、標準大気圧101325Pa(atmの定義)、水銀柱13.5951g/cm³×標準重力(mmHgの根拠)。本ページの表はこの定義値から計算しているため、どの資料とも(丸め以外は)一致します。日本の計量法では取引・証明にSI(Pa系)を使うことが求められており、新規図面はMPa/kPaで書き、旧単位は読む側の知識として持っておく——というのが現在の実務の標準です。
よくある質問
Q1. 1MPaはkgf/cm²でいくつ?
A. 1MPa=約10.197kgf/cm²です(1kgf/cm²=98066.5Paの定義から)。実務では「1MPa≒10kgf/cm²」の丸めが広く使われますが、正確には2%弱の差があります。逆方向は1kgf/cm²=0.0980665MPa≒0.1MPaです。
Q2. ゲージ圧と絶対圧の違いは?
A. ゲージ圧は大気圧をゼロとした圧力(圧力計の読み)、絶対圧は完全真空をゼロとした圧力で、絶対圧=ゲージ圧+大気圧(約101.325kPa)の関係です。区別するときはMPaG(ゲージ)・MPa abs(絶対)のように表記します。配管・空圧機器の圧力表記は通常ゲージ圧、真空機器や熱力学計算では絶対圧が使われます。
Q3. barとMPaの関係は?
A. 1bar=0.1MPa=100kPaで、換算は桁をずらすだけです。barは欧州の機器・カタログで多用され、大気圧(1atm=1.01325bar)に近い切りのよい単位として使われます。タイヤ空気圧の「2.4bar」は240kPaです。
Q4. psiからMPaへはどう換算する?
A. 1psi=6.894757kPa=0.006895MPaです。逆に1MPa=145.04psi。米国系の機器・油空圧・タイヤで使われます。ざっくり「100psi≒0.69MPa≒7kgf/cm²」と覚えておくと現場の読み替えが速くなります。
Q5. kgf/cm²は今でも使っていい単位?
A. 計量法により取引・証明にはSI単位(Pa系)を使うことになっており、kgf/cm²は新しい図面・カタログでは原則使われません。ただし既設プラントの銘板・旧図面・海外規格品には現役で残っているため、読み替え(1kgf/cm²=0.098MPa)は実務で今も必須です。
Q6. mmHgやmmH2Oはどんな場面の単位?
A. mmHg(=Torr)は真空度や血圧、mmH2O(mmAq)はダクト静圧・ファン風圧など微小圧力の単位です。1mmHg=133.322Pa、1mmH2O=9.80665Pa。空調のダクト静圧「100Pa」は約10.2mmH2Oに相当します。
関連する早見表
出典・参考
- 計量単位令・計量法 — SI単位(Pa)と併用可能単位の定めおよび換算の定義値(1kgf/cm²=98066.5Pa等)
- JIS Z 8000シリーズ — 量及び単位
- 換算値は定義値(標準重力9.80665m/s²、1atm=101325Pa、1psi=6894.757Pa、1mmHg=133.322Pa)からの計算(有効4桁丸め)
※ 本表は単位の読み替え表です。機器の使用可否・耐圧の判断は、換算値ではなく機器の仕様書・法規(高圧ガス保安法・労働安全衛生法のボイラー等)の区分によってください。
最終更新: 2026-07-29